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[MOM673]関西学院大MF山下諒(2年)_J3最年少出場記録を更新した男、久々の出番で決勝点

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関西学院大MF山下諒(2年)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by KIRIN]

[12.16 インカレ準々決勝 関西学院大1-0(延長)立正大 川口]

 勝敗を決める男が言うセリフ――「今日は決められる気がしていた」。この試合では関西学院大MF山下諒(2年=G大阪ユース)がその言葉を吐いた。山下は後半33分から途中出場。そして延長後半4分に決勝弾を決め切った。

 互いに3-4-2-1という布陣を敷き、個と個のぶつかり合いとなったミラーゲーム。前線の選手を生かすため、攻撃のスイッチを入れるパスを出す選手として、山下は後半33分に投入される。「ベンチでアップしているときから今日点決められるわっていう気がしていた。決めてやろうっていう気持ちを強く持っていて、自分の出番来た決めたろって思ってた」。もちろん自身の役割はしっかりとこなしつつ、山下は勝敗を決する決意を固めていた。

 そしてその瞬間はやってきた。延長後半4分、FW山見大登(2年=大阪学院高)の縦パスをFW木村勇大(1年=大阪桐蔭高)がPAライン付近でキープ。右横にパスを出すと、待ち構えた山下が左足のアウトサイドでトラップしつつ、右足のつま先で押し込んだ。

 中盤にはガンバ大阪内定のMF山本悠樹(4年=草津東高)という絶対的存在がいる関学大。そのボランチというポジションは特に激戦区で、山下は1年次の出場はなし。2年次の今年はようやく先発2試合、途中出場2試合と出番を掴み始めているところだ。「Aチームでの公式戦という舞台では得点は取っていないし、試合に出たのも久しぶりだったので。本当に嬉しかったっていうただ素直な気持ち」とゴールの瞬間を振り返る。

 そんな山下だが、G大阪ユース時代にG大阪U-23としてJ3リーグを経験している。2016年5月8日、J3第8節・藤枝MYFC戦(○2-0)の後半41分に途中出場。16歳8か月15日で当時のJ3最年少出場記録を更新していた。その記録は4か月後に塗り替えられ、その後も上書きは続いている。「たまたま自分が行けたっていう感じ」とかつての名誉ある記録を遠慮がちに語った。

 そのG大阪で来季からプレーする山本は、山下を「特に諒は僕のプレーに対して気の利くポジショニングを取ってくれている」と評価する。「中盤の選手全員なんですけど」とフラットな見方を強調しつつも、「運動量もあって、最後はゴール前に入って今日の結果を残したので、あいつの良さがすごく出た試合。みんなレベルが高い中で今日は諒の良さが出た」と千金弾の後輩を褒め称えた。

 山下の決勝弾で関学大は頂点まであと2勝に。2015年度大会以来の優勝に大きく近づいた。「チーム全体で日本一を取ることが目標」と力強く語る山下。自身については「そこに対して何かしら貢献できたらなって思っています」。しかし謙虚な姿勢は崩さずとも、周囲の評価は高まっている。その躍動をきっとまたすぐ目にすることになるだろう。

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(取材・文 石川祐介)
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