beacon

“公立の雄”大津はU-16全国2位。「1-5」の悔しさを忘れず、日本一の日常を過ごして「次は頂点を」

このエントリーをはてなブックマークに追加

大津高は悔しさをバネに進化し、来年、再来年に日本一へ

[12.23 全国ルーキーリーグ交流大会決勝 桐光学園高 5-1 大津高 時之栖うさぎ島G]

 球蹴男児U-16リーグ(九州U-16リーグ)では4連覇を達成。“公立の雄”大津高は、全国ルーキーリーグ交流大会でも1点差の試合やPK戦をしぶとく勝ち抜いて決勝へ進出した。初優勝に王手をかけたが、決勝は受け身となり、焦りも見えた前半にまさかの4失点。無念の準優勝に終わった。

 ただし、後半は最終ラインからCB寺岡潤一郎やMF岩本昌大郎らが自信を持ってボールを繋ぎ、U-16日本代表候補MF森田大智やFW上塚蓮の鋭い仕掛け、コンビネーションによる崩しに繋げた。

 そして、後半32分には森田の左FKから中央へ飛び込んだ寺岡が頭でゴール。寺岡は1得点に終わったことを悔しがっていたが、それでも「大津高校の代表として意地を見せたいというのがあったので、決めきることができて良かったです」。点差が開いた中でも諦める様子を全く見せずに反撃を続け、1点をもぎ取ったことはさすがだった。

 1年生チームの主将を務める寺岡は、「シンプルに勝ちたかったという思いがあるんですけれども、自分たちがどこまで通用するかというのがこの決勝でよく分かったので、この負けは絶対に忘れずに、自分たちが3年生になった時にやり返せたらなと思っています」とこの敗戦を糧に成長し、桐光学園高にリベンジすることを誓う。

 今年度、大津のAチームはプレミアリーグWESTで4位と健闘。だが、インターハイは青森山田高との強豪対決(2回戦)で惜敗し、選手権は熊本県予選敗退に終わっている。チームは平岡和徳総監督の言う「日本一の集団になって日本一になる」という言葉を再確認して新たなスタートを切ったばかり。今回、1年生チームに帯同した古閑健士監督は「私生活の部分からキチッとさせたい」という。今回、あとわずかで日本一に届かなかった1年生たちは、来年、再来年と日本一の日常を送って公式戦での日本一を目指す。

 寺岡は「自分は本来ボランチでプレーする立場なので、気が利くような選手、守備でも攻撃でも欠かせないようなプレーヤーになっていきたいです。来年は熊本県の3冠を獲って、プレミアもしっかりと上位に食い込んでいけるようにしたいし、自分もその試合に絡んでいきたいし、次は頂点を獲りたい」と誓った。「1-5」を忘れず、進化へのエネルギーにして頂点へ上り詰める。

(取材・文 吉田太郎)

TOP