beacon

5年間入場者数水増しのJFL奈良クラブ、罰金100万円などの処分内容が発表

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本フットボールリーグ(JFL)は26日、入場者数の水増しを行っていた奈良クラブへの対応について発表。20日の2019年度第4回JFL理事会にて審議され、処分が決定していた。

 発端は先月29日、SNSで観客席の画像とともに入場者数の水増しを指摘する投稿があり、疑惑が浮上。その後調査が行われ、今月7日に奈良クラブが疑惑を認めて公式サイト上で謝罪を行っていた。2015年のJFL入会初年度から5年間にかけて入場者数の水増しを行っていたという。

 JFLは「奈良クラブ 公式試合入場者数水増し行為の件」と称して公式サイトで処分内容を発表。奈良クラブに対して罰金100万円とし、代表取締役社長である中川淳氏(JFL登録名:中川政七)には来季JFLの第1節から第10節までの公式試合で、フィールド、ベンチ、ロッカールームなどの区域への立ち入り禁止を命じた。また、奈良クラブ理事長の矢部次郎氏には始末書提出としている。

 JFLは処分理由について「入場者数の発表を行うことにより透明性を保つことでスポンサーやファン、サポーターの信頼を得ていた事を勘案するとJFL全体の信頼を失墜させた」と説明。また「本行為は、チームの役員の指示により行われていたものだが、数名の試合運営関係者も承知の上で行われていたものである」とも伝えている。

以下、処分理由
1.JFLは、入場者数の発表を行うことにより透明性を保つことでスポンサーやファン、サポーターの信頼を得ていた事を勘案するとJFL全体の信頼を失墜させた
2.本行為は、一部報道機関にも取り上げられ社会的な影響があった
3.本行為は、チームの役員の指示により行われていたものだが、数名の試合運営関係者も承知の上で行われていたものである
4.JFL入会当時から水増し行為が恒常化しており、その責任は軽くない
5.本行為について、JFLが確認した際、当初は否定していた(虚偽の報告)
6.入場者数は、他リーグ(Jリーグ)への入会条件の一つとなることから大変重要な数値であると言える

 上記6つをJFA懲罰規定に照らし合わせた結果、第34条「違反行為」(3)「本協会、加盟団体、加盟チーム又は選手等の名誉又は信用を毀損する行為を行ったとき」に該当するものとみなされた。また、入場券の水増しはJFL試合実施要項に定める入場者数の実数を発表することに違反するものであるとしている。

TOP