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夏冬2冠逃すも…鳥栖U-15キャプテンは堂々と「最後は胸張って」

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笑顔で握手をかわすMF福井太智(左)とFW鈴木大翔

[12.28 高円宮杯U-15決勝 鳥栖U-15 0-2 G大阪JY 味フィ西]

 試合後の表彰式。夏冬2冠を逃したサガン鳥栖U-15の選手の多くが目に涙を浮かべながらうつむく中で、キャプテンMF福井太智(3年)はしっかりと顔を上げていた。

「悔しさもあったんですけど、最後は胸を張って行こうと思いました。ロッカールームでも泣いている選手が多かったんですけど、胸を張って行こうとか、ありがとうといった声を掛けました」

 警戒していた2人にやられた。準決勝のあと、福井は決勝のポイントとして、G大阪JYの強力2トップ、FW南野遥海(3年)とFW鈴木大翔(3年)をどう封じるかを挙げていた。

 2人とは今夏、ラオスで行われたAFC U-16選手権2020予選を戦ったU-15日本代表でチームメイトだった。試合前から両者の意識は十分で、「お互い頑張ろう」「いい試合にしよう」と話し合っていたという。

「試合後にはナイスシュートと声を掛けました。あの2人には前を向かさないことを意識してやっていたけど、点を決めちゃうのは流石だなと思いました」

 この経験は次のステージで必ず生かす。福井ら主力はこのままユースに昇格することになる。「日本一を決める舞台で優勝と準優勝。嬉しさと悔しさの両方を味わうことはなかなかできないと思う。個人としてはもっと展開ができて、ボールも持てて、点を決められる選手、勝負を決められる選手になりたいと思っています」。


(取材・文 児玉幸洋)

●高円宮杯第31回全日本U-15選手権特設ページ

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