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「またか」「試合は審判のものじゃない」プレミアで再びVARが物議…解説者や記者が酷評

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 今季からプレミアリーグでも導入されたVARだが、再び議論を呼ぶシーンが生まれている。

 28日に行われたプレミアリーグ第19節ノリッジ・シティ対トッテナムは、2-2のドロー決着。ノリッジが18分にリード奪ったが、トッテナムが55分にエリクセンのゴールで追いつく展開に。その6分後にオウンゴールで再びリードを手にしたノリッジだったが、トッテナムは終盤ケインのPKで再び追いつき、2-2で終了している。

 しかし、この試合で再びVARが大きな注目を浴びることとなった。ノリッジが1点リードしていた33分、中盤でボールをカットしたマリオ・ブランチッチが、DFラインの裏へ飛び出したティーム・プッキへスルーパスを送る。ノリッジのエースは巧みな胸トラップからネットを揺らした。

 だが、VARレビューの結果、ゴールは取り消しとなっている。プッキとトビー・アルデルバイレルトの肩に線が引かれて検証が行われたが、カメラの角度の関係もあり、目視するのは難しい映像となっていた。この判定について、元選手や解説者からSNSで非難の声が上がっている。

 元イングランド代表にして英『BBC』の解説を務めるギャリー・リネカー氏は、「またか。VARによるナンセンス。プッキのゴールは排除された。点と線を引く必要があり、それでもまだはっきりしない場合は、ピッチ上の審判の判定を覆さないでくれ。不条理だ」と現場の判断を優先すべきと主張した。

 また、著名記者ヘンリー・ウィンター氏も「フットボールではない。VARが喜びを奪う。試合はゴールのためのもの。わきの下や肩、ひげのものではない。ほんのわずかなオフサイドについて、再考する必要がある。より賢明にテクノロジーを適用させることも必要だったが、マイク・ライリー(VAR担当)は頑固すぎた。ゲームは選手やファンのものであり、PGMOL(イギリスの審判協会)のためのものではない」と強く非難している。

『BT Sports』のリチャード・キーズ氏は「冗談ではない。今季VARで30ゴールが取り消されたが、内20ゴールがわきの下、つま先、そして鼻がオフサイドだった。それは我々の試合を殺している。ゴールが見たくてお金を払うんだ。エンターテイメントとギリギリのものを求めている」と綴った。

 ここまで何度も問題となっているVAR。主審がオン・フィールド・レビューを行わないことをアーセン・ベンゲル氏も問題視し、先日にはクラブの代表者会談で主要テーマに上がるなど、イングランドでは実用1年目でうまくいっているとは言い難い状況だ。

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