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ハイレベルな桐光学園GK争いで“逆転”へ。結果にこだわるGK桃井が得意のPKで1本阻止!

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PK戦3人目、桐光学園高GK桃井玲がストップ

[12.29 横山杯ファイナルゲーム 桐光学園高 0-0(PK5-4)法政二高 若松運動場]

 桐光学園高の先発GKはインターハイ優秀選手でチームの日本一に大きく貢献したGK北村公平(2年)ではなく、GK桃井玲(2年)だった。決勝リーグ最終節でフル出場した北村に代わり、予定通りのローテーション起用。ほぼ危なげなく、70分間を無失点で終える。そして、優勝を懸けたPK戦、「全然安心して見ていました」という峯達也GKコーチから送り出された桃井は、法政二高3人目のシュートを見事にストップ。決勝で大仕事をしてのけた。

 桃井は「自分は中学からPKを得意としている。駆け引きは好き」。PK戦では相手と対峙した状態で上体を揺らしたり、ゴール左側を指差したりするなど駆け引き。そして、「甘いところに入ってきたところで確実に仕留めました」。得意のPK戦でヒーローになった。

 峯GKコーチは相手のセットプレーなどを確実に処理し、リスクの少ないプレーをしていた桃井について「大会を通して桃井は良かった。チームのためにプレーしてくれた。成長だと思います」と評価していた。

 桃井は18年U-16日本代表候補でもある実力派GKだ。だが、インターハイでゴールを守り続けたのは北村。桃井はインターハイ優勝後、選手権予選でポジションを奪うことを誓っていたが、選手権予選もゴールを守ったのは北村だった。

 目標を達成できなかった桃井は「実行できなかったことが心残りでもう一回ゆっくり考えた時にこういう(フェスティバルの)大会からこだわって、あと数字にもこだわって、自分が出た時はゼロにこだわってやっていました」という。

 元々派手なセービングや足元の技術を駆使したポゼッションなどを得意とする桃井だが、結果にこだわるためまずはリスクの少ないプレーを貫いた。そして決勝でも結果にこだわって完封勝利。今後は自分の強みも出しながらゼロに抑えるプレーを目指していく。

 桐光学園は実績のある北村、そして先発奪取へ結果を出している桃井の2人をまだまだ競わせていく考え。桃井は「ゼロで行くことに本当にこだわって、それは(北村)公平にも負けない。今まで積み重ねてきたものをラスト1年で思い切りぶつけて、まだまだ自分も成長したいんで全国に自分の名前と顔を知らしめられたらいい」。日本一とも言えるGK争いを制して来年は全国で輝く。

(取材・文 吉田太郎、取材協力 スポーツマネジメント)
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