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[J内定高校生の声_19]「高校で辞めるか、プロになるかの2択」不退転の覚悟で鳥取入りを勝ち取った四日市中央工FW田口裕也

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選手権開幕式を前に思いを語る、ガイナーレ鳥取内定四日市中央工高FW田口裕也

 ゲキサカでは2020年にプロ入りする高校生選手たちをインタビュー。第19回はガイナーレ鳥取に内定している四日市中央工高(三重)のFW田口裕也(3年)だ。

 四日市中央工のエースナンバーである17番を背負う点取り屋は、昨年度の全国高校サッカー選手権でも先発出場。しかし、チームは1回戦で秋田商(秋田)に敗れて涙をのんだ。4年ぶりの出場となった今夏のインターハイでも、1回戦で尚志(福島)に敗戦。今冬の選手権での四日市中央工の命運を握るストライカーが、その意気込みなどを語った。

ーー昨年度、2年生のときも選手権に出場しています。1年経って気持ちの面で変化はありますか?

「あの舞台を1回経験したけど自分のプレーができなくて、チームとしても(1回戦で)負けてしまった。そこにもう1回立てるというのはうれしいですし、そのためにこの1年がんばってきました」

ーー昨年度の悔しさはいまも覚えていますか?

「個人としてなにもできなかったわけではありませんでした。ただ、結果が求められるポジションなので、結果を出せなかったという意味では、なにもできなかったのと一緒だと思っています」

ーー3年生になって、どんな1年間でしたか?

「今年、一度Bチームに降格して、そこでもう一度サッカーに対する姿勢とか、トレーニングへの取り組み方を変えていかなければいけないと思って、意識を変えました」

ーーBチームでの経験がプラスになっている?

「試合に出たくても出られない人の気持ちを、正直いままではわかっていなかったんですけど、彼らの気持ちがわかったのはよかったと思います」

ーー昨年度限りで長らく監督を努めていた樋口士郎さんが退任されて、伊室陽介新監督になりました。ピッチの内外で変化はありました?

「そんなに変化はないんですけど、朝練が読書に変わったのが新しい取り組みです」

ーー読書?

「文章を読んで作文を書くっていう課題が出されます」

ーー考える力がつくということですかね。

「サッカーに通じるものがあって、考える力はついたと思いますし、集中力もついたと思います」

ーーそんな四中工の今年の強みは?

「去年この舞台を経験した選手が残っているのは大きいと思います。あとは攻撃を武器にしているチームなので、個人で突破できる選手が揃っているので、今年の武器は攻撃です」

ーーOBであり、選手権4強のときの主将である湘南の坂圭祐選手は「初戦を勝てば上手く流れに乗れるので。初戦がすべてだと思います」と言っていました。

「去年は、2回戦、3回戦という先を見すぎていたというのがあって……。今年も『3回戦で市船(市立船橋)』とか言われていますけど、初戦に全力で取り組んでいきたいと思います」

ーー選手権が終わればプロの生活が待っています。鳥取からはいつごろ話がありましたか?

「練習会に参加させてもらったのが夏で。その後、練習試合に呼んでもらって、内定をいただくことができました。プロを目標にやってきたので、ありがたいことだと思っています」

ーー大学という選択肢はなかった?

「大学は考えていなくて、すべて断らせてもらいました。高校でサッカーを辞めるか、プロになるかの2択でやってきたので、懸ける思いは強かったです」

ーー最後に四中工の伝統の背番号である「17」を背負ってプレーする決意をお願いします。

「エース番号を背負わせてもらっている以上、チームを勝たせる選手じゃないといけない。チームを勝たせるためになにができるかというと、自分は点をとることなので、そこにこだわっていきたいです」

(取材・文 奥山典幸)
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