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令和の最初に「100点の」選手宣誓を務めあげた、日章学園DF阿部稜汰主将

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選手宣誓をする日章学園高阿部稜汰主将(写真協力『高校サッカー年鑑』)

 12月30日、98回目の全国高校サッカー選手権大会が開幕。國學院久我山高(東京B)対前原高(沖縄)の開幕戦に先駆けて出場全選手が登場した開会式では、日章学園高(宮崎)のDF阿部稜汰(3年)が選手宣誓の重責を見事に果たした。

 11月18日の組み合わせ抽選会の場で、選手宣誓も抽選で決定。その瞬間は当たりたくないと思っていたというが、その後に「まわりの人も喜んでくれた」と1年に1人しかできない大役に誇りを感じていた。

 過去の選手宣誓も見返したといい、とりわけ3大会前の青森山田の住永翔(現明治大)が阿部の印象に残っている。「パルティード・ア・パルティード(1試合、1試合)」というアトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督が常套するスペイン語から始まった選手宣誓はインパクトがあった。「自分は日本語で(笑)」と文言を考え、2週間ほどで完成。担任の先生の力も借りた。「自分が伝えたいことを先生に出して、正しい言葉づかいやつなぎを見てもらいました」。

 2分25秒にわたって堂々と宣誓した阿部。中でも、令和最初の選手権ということもあり、新時代を担う一員であることに力を込めた。「令和最初の選手権ですし、新しい時代をつくっていくのはここにいる私たちだという決意を見ている人たちに伝えられたらいいなと思いました」。その熱い気持ちは駒沢陸上競技場に響いた。

 本番前には「少し緊張してます」と笑みを見せる余裕もあった阿部は、本番後にも「1年生で選手権に出場したときはすごい緊張したんですけど、それ以来あまり緊張したことないです」と強心臓ぶりを発揮。「100点だったと思います」と胸を張った。

(取材・文 奥山典幸)
●【特設】高校選手権2019

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