beacon

「走り出す準備をしていたんですけれども……」。スーパークリアに阻まれた神村学園MF濱屋は次戦でのゴール誓う

このエントリーをはてなブックマークに追加

神村学園高MF濱屋悠哉は1人でシュート6本を放った

[12.31 選手権1回戦 前橋育英高 0-0(PK4-5)神村学園高 浦和駒場]

「『決まったかな』と思って走り出す準備をしていたんですけれども、(DFの)頭がひょこっと出てきて……悔しかったですね」。

 0-0の後半22分、神村学園高(鹿児島)は、PA内左寄りの位置でボールを受けたMF濱屋悠哉(3年)がコントロールから狙い澄ました右足シュート。ボールはGKが反応できないコースに飛んだが、カバーしていた前橋育英高DF相原大輝(3年)に頭でクリアされてしまった。

 慌てずにシュートコースを作り出し、コースを突いた一撃。誰もが「決まった」と思うようなシュートだった。ゴールを確信していた濱屋も苦笑。だが、試合後は切り替えて、「次は決めます」と2回戦でのゴールを宣言していた。

 濱屋は今夏のインターハイで堂々のパフォーマンスを披露。西原高(沖縄)との2回戦で3得点を記録すると、尚志高(福島)との3回戦では前半にスーパーミドルを決めている。強豪校相手に抜群のキープ力も発揮していた濱屋は大会優秀選手にも選出された。

 その注目エースはこの日、神村学園のシュート7本中6本を放った。左サイドの空いたスペースでボールを引き出し、そこからカットインシュート。その多くは可能性のあるような鋭い一撃だった。

 打ち切れなくてもファウルを誘うなど相手にとって嫌な存在に。だが、本人は「手応えはあるけれど仕留められなかった」。短い芝でシュートが浮いてしまっていたことを反省。これを修正し、2回戦では決めてスタンドへ向けて歓喜のダッシュをする。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

TOP