beacon

昨年8強秋田商は初戦敗退、DF田近が痛恨一発退場…「ナオを責める選手は一人もいない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半10分、秋田商に痛恨のレッドカードが提示された

[12.31 高校選手権1回戦 秋田商2-3神戸弘陵 ニッパツ]

 勝敗の分岐点になってしまった。後半10分、スルーパスで抜け出されたMF松野隼輝(2年)をDF田近奈生(3年)がファウル覚悟で止めに行く。直後に提示されたのは赤色のカード。守りの要の一人を失うと、このプレーで与えたFKを直接蹴り込まれ同点。さらに5分後には逆転弾まで決められてしまった。

 出場45回目を誇る秋田の古豪である秋田商高は、昨年度大会で県勢としても14年ぶりの勝利を挙げると、準々決勝まで進出。同年夏の高校野球で金足農業が旋風を巻き起こしたが、秋田商も負けじと古豪復活をアピールした。昨年度大会の経験者も残っており、特に守備陣は経験者で構成されていた。

 田近も昨年度の主力。主将DF松野真士(3年)とともに秋商の堅守を支えてきた。それだけに松野は「ナオ(田近)を責める選手は一人もいない。むしろナオが一番頑張ってくれていた。あの場面は自らを犠牲にしてまで相手を止めてくれた」とかばうと、「ナオには感謝しかない。失点を防ぐことが出来なかったのは、自分たちに責任があると思っています」と続けた。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2019

TOP