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[MOM3122]今治東FW高瀨太聖(2年)_まず2ゴール!!県大会得点王から選手権得点王へ

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高瀨太聖があいさつ代わりの2ゴール(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権2回戦 山形中央0-2今治東 味フィ西]

 愛媛県大会得点王として選手権に乗り込んできた今治東中等教育学校(愛媛)のFW高瀨太聖(2年)。予選後は左太もも裏に張りがあったものの、この日に備えてきっちり仕上げてきた。「試合に入るまでは緊張がありましたが、いざ始まってみると身体が軽く感じられました」。

 本人にそこまで自覚はなかったものの、チームとしての緊張は隠しきれない立ち上がりだった。その硬さをほぐすゴールが前半24分に生まれた。「6番の尾上哲史(3年)選手からボールが来て、最初ちょっと入りすぎたんですけどすぐにポジションを取り直して。自分らしく一瞬のタイミングで相手を外せたので、いい感じでゴールできました」。

 2点目も尾上のボールから。「尾上選手からのボールを合わせるだけだったので、俺はなにもしてないです」
 先輩とはいえチームメイトを「6番の尾上選手」と言うあたり、メディア向けに丁寧にしゃべってくれているのか、まだ緊張しているのか、はたまた自然体なのか、いまいち読み取れない。このあたりに個性がうかがえる。

「尾上選手とは普段から練習していたので、ここに来ていい感じになって。自分も出したり、出してくれたり。あと、今日は長井季也(3年)選手から背後に出してくれるパスがあまりなかったので、明日はそれがひとつの起点になると思います」。

 得点に対しては貪欲だ。「県で得点王になるより全国で得点王になりたい。明日は背後をしっかりとって自分が起点となってクロスの入るタイミングなど、一発で決めたいです」。

 岡田メソッドは学校を離れたところでも学んでいた。「岡田さんからはU-16のFC今治のトレセンに参加させてもらって、タイミングや技術をひとつひとつ教わりました。いつもは土のグラウンドで練習してますが、芝のグラウンドを用意してくれたり、ボールも用意してくれたり環境面でも助けられました」。

 成長したと思う点は背後の取り方、ボールの収め方、クロスの入り方。これらは今治東に来てから身につけた。「最初は技術とかもなくて一から監督に教えられて。最初はダメ出しもよくされましたが、最近はいい感じでコミュニケーションとれてやれてます」。

 全国の舞台でゴールを挙げた感想は?の質問の時だけ顔がほころんだ。「会場のワーっていう歓声がいつもと違う感じだったので、まだあの歓声を浴びたいので明日もまた決めたいです」。

 2020年初戦を「いい感じ」で乗り切った高瀨。谷謙吾監督も「自主練でやってきた成果」とこの試合のゴールを喜ぶ。選手権得点王へまず2点。真価は次の試合で問われる。

(取材・文 伊藤亮)
●【特設】高校選手権2019

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