beacon

[MOM3131]矢板中央MF左合修土(3年)_鋭いターンから巧みなV弾! “役割”以上の選手権2戦連発

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF左合修土(3年)が選手権2戦連発(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権2回戦 矢板中央高2-1大手前高松高 オリプリ]

 矢板中央高(栃木)MF左合修土(3年)が絶好調だ。1回戦大分戦で自らが獲得したPKをきっちりと沈めると、この日は鋭いターンから技ありの決勝ゴール。普段のトレーニングや練習試合ではゴールを決めるものの、公式戦は「アシストばかりだった」というドリブラーが、ここにきて2戦連発と躍動している。

「この大舞台で自分が決勝点を挙げるなんて想像していなかった」。全国屈指のフィジカルを生かしたロングボール主体の攻撃において、左合はアクセントをつける貴重な存在。タメをつくり、果敢に仕掛ける普段の“役割”だけではなく、今大会は得点者としても名を刻み、「あんなシュートを決めるとは」と高橋健二を唸らせた。

 1-1で迎えた後半15分だった。右からのアーリークロスに反応し、FW久永武蔵(3年)に「スルー」と声をかけて“ルーレット”。ペナルティーアーク内でワンタッチから反転して相手と入れ替わり、巧みなコントロールから左足を振り抜くと、GKの脇を抜く鋭いシュートがゴール右隅に突き刺ささった。「左から相手がきていたので、右足でトラップして相手を受け流してうまくターンできた。思い切って打ったらいいコースにいった」という会心のゴールが決勝点となった。

 出身は愛知県。小学生時代は名古屋グランパスU-12でプレーしたが、名古屋U-15には昇格できず、中学時代は岐阜VAMOSでプレー。初戦で大手前高松(香川)に敗れた帝京大可児(岐阜)の主将DF神戸政宗(3年)からは「絶対に倒してくれ」とエールを送られ、友人の想いを背負った。さらに、この日は名古屋トップ昇格内定のDF石田凌太郎ら名古屋U-12時代の同期が応援に駆けつけた中での活躍ぶり。ミドルシュートも武器に持つ矢板の9番は「会場が驚くようなシュートを決めたい」と頼もしく3戦連発を誓った。

(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2019

TOP