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全国初勝利のヒーローが一転…鵬学園はミスから2失点敗退

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全国初勝利を挙げた鵬学園は3回戦で涙をのんだ

[1.3 選手権3回戦 鵬学園高 0-2 矢板中央高 フクアリ]

 立ち上がりのアクシデントが痛かった。鵬学園高(石川)は前半12分にFW坂本健太(3年)が相手との交錯プレーで負傷。「あれでプランが崩れた」と赤地信彦監督が悔やむように、2回戦の京都橘戦でゴールを決めていたエースがピッチを離れた直後に先制点を許した。

 前半14分、矢板中央MF柿崎貴翔(3年)が右サイドから低いクロスを入れると、GK前原瑞穂(3年)がキャッチミス。こぼれ球をFW西村碧海(3年)に押し込まれた。後半37分にも最終ラインでのボールロストから2失点目。またもミスからゴールを決められ、万事休した。

「昨日いいパフォーマンスで勝てて、今日もいいパフォーマンスを見せたかったけど、自分のミスで先制点を取られてしまった」。前日2日の京都橘戦で全国総体4強を相手に前原がファインセーブを連発すると、PK戦でも2本連続ストップ。全国初勝利の立役者となったが、一転して悲劇に見舞われた。

 3年ぶり2度目の全国選手権。「最後の3年で出ることができて、前回できなかった1勝ができて、その流れに乗ってベスト8に入りたかったけど、悔しいです」。全国1勝という鵬学園の新たな歴史をつくったが、その挑戦は3回戦で幕を閉じることに。前原は「監督からはトーナメントの厳しさ、一つのミスで試合が決まるということを言われていた。今まで言われていたことが最後に出た」と唇を噛んだ。

(取材・文 西山紘平)
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