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“3人抜き”弾で3戦連発も…静岡学園MF小山の自己評価「今日はあんまり」

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静岡学園高MF小山尚紀(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.3 全国高校選手権3回戦 静岡学園高2-0今治東中等教育学校 駒沢]

 自慢のドリブルがまたしても炸裂した。静岡学園高MF小山尚紀(3年)は後半7分、ゴール正面でこぼれ球を拾ってペナルティエリア内にしかけると、立ちはだかった相手守備陣3人を一気に振り切り突破。最後は落ち着いた左足シュートでゴール右隅に流し込み、3試合連発で今大会の得点数を『4』とした。

 それでも試合後の表情は曇っていた。「得点でチームに貢献できたのはよかったが、試合を通して活躍できなかったことは反省したい」。そう振り返った背番号14が悔いたのは「ドリブルでミスが多く出てしまった」こと。突破力は1回戦、2回戦ともに相手守備陣をきりきり舞いにさせていた絶対的な武器だが、この日のパフォーマンスは満足いくものではなかったようだ。

 川口修監督は「怖がらずにしかけている。テクニックを信じてゴールに向かうドリブルができる」という小山を「今大会では特に良い」と高評価。しかし、当の本人は「1、2試合目は良かったんですけど、今日はあんまりだった」とあっさり述べ、得点にも「今日はそこがないとダメだと思ったんで、とりあえず取れてホッとしている」と語るにとどめた。

 今大会では得点ランキング2位タイの4ゴールを挙げており、得点王も手が届く位置にいるが、浮かれる様子はまったくない。「県も得点王だったんですけど、決勝で3点取ったからなっただけ。県では準々決勝、準決勝は点を取っていないので、そういう大事な試合で取れる選手になりたい」。目指すはチームを勝利に導くゴール。4強入りがかかる次戦こそ「個人的には点を取りたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
●【特設】高校選手権2019

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