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横浜FC内定MFが狙い通りの2アシスト…青森山田MF古宿理久「蹴った瞬間ゴールだと思った」

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青森山田高MF古宿理久(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.3 高校選手権3回戦 青森山田4-1富山一 駒場]

 正確無比なプレースキックから2ゴールを演出した。青森山田高MF古宿理久(3年/横浜FC内定)は「完全に狙い通り」と満面の笑みを浮かべた。

 青森山田は試合開始早々の前半7分、ロングスローの流れから先制点を奪取。その後も主導権を握って試合を進めるものの、守備に重心を置いた富山一を攻略し切れずに追加点を奪えない。「ボールをつなぐ部分はできたけど、侵入する部分や縦パスがあまりなかったので、引いた相手に対してどういうサッカーをするのか曖昧な部分があった」。しかし、後半に入ると古宿の右足が得点を導く。

 まずは後半4分。左サイドでFKを得ると、右足で鋭いカーブを描くボールをゴール前に供給。「GKとディフェンスの間に速くて良いボールを入れてくれと(黒田剛)監督からも言われていた。ファーではなくニアを狙い、そこに良いボールを供給できた」。落下地点にいち早く辿り着いたFW田中翔太(3年)が打点の高いヘディングで合わせ、チーム2点目が生まれた。

 後半19分にMF武田英寿(3年)が蹴り出したCKをDF神田悠成(3年)がヘディングで叩き込み、リードを3点差に広げる。同29分に1点を返されて迎えた同35分には、再び古宿の右足から得点が生まれる。左CKを得ると、「スピードボールを曲げて蹴ることができた」とゴールに向かうキレのあるボールを蹴り出し、MF松木玖生(1年)の得点をお膳立て。「あそこは蹴った瞬間にゴールだと思った」と胸を張った。

「今日の試合はセットプレーが得点につながったけど、自分たちの武器であるセットプレーで得点を決められたのは良かった」

 2試合で10試合1失点と2連覇に向けて盤石のスタートを切ったチームにあって、正確なキックで好機を生み出し、中盤の底で攻守のバランスを取る古宿が与える影響は大きい。「高校生最後の大会。悔いの残らないように、このまま勢いに乗って優勝したい」とプロ生活をスタートさせる前に、青森山田を2連覇へと導くために尽力する。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2019

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