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「実力差を感じた」青森山田から奪った1点…富山一DF吉藤廉「自分たちの中では大きいもの」

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富山一高DF吉藤廉(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.3 高校選手権3回戦 青森山田4-1富山一 駒場]

 2連覇を狙う王者が対戦相手。各ポジションに高校トップレベルの選手がそろう青森山田に圧倒された富山一高(富山)だったが、意地の1点を奪った。

 王者の強さを実感する試合となった。奪われた得点はすべてセットプレーから。最終ラインに入ったDF吉藤廉(3年)は「準備不足だったし、今までやってきたことを出せなかった」と悔しさを滲ませながらも、対戦相手を称賛する。「青森山田との実力差を感じた。誰が強いとかではなく、全員、競り合いが強いし、キッカーの質もメチャクチャ良かった。嫌なところを全部つかれた」。

 しかし、高校総体準優勝チームの意地を見せた。後半29分、DF真田滉大(3年)が蹴り出したFKを吉藤が落とすと、飛び込んだMF矢崎謙介(3年)がダイビングヘッドでねじ込んだ。

「あの1点は自分たちの中では大きいものだと思っている。本当に全員が速くて強い、高校トップレベルの選手がそろったチームから1点を取れたのは大きい。全員で取れた1点です」

 チームキャプテンを務めた吉藤は「人前で話す機会が多かったし、抽選会など貴重な舞台に立たせてもらったことは人生の良い経験になった」とピッチ外でも成長を遂げ、「今年一番のストロングポイントは仲の良さ」という仲間と一つの目標に向かっていくことで貴重な時間を過ごしてきた。高校サッカーは終わりを迎えるが、3年間の経験は「今後に生かしていかないとダメ」と語ったように、大学進学後も続くというサッカー人生に生かしていく。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2019

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