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2年生FW多田が2発!!矢板中央が四中工破り2大会ぶり3回目の4強入り

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先制点を決めたFW多田圭佑(2年)がガッツポーズ

[1.5 選手権準々決勝 矢板中央高 2-0 四日市中央工高 駒沢]

 第98回全国高校サッカー選手権は5日、準々決勝を行い、駒沢陸上競技場の第1試合では矢板中央高(栃木)が四日市中央工高(三重)に2-0で勝利した。矢板中央は2大会ぶり3回目の4強入り。同校初の決勝進出を目指し、11日の準決勝では静岡学園(静岡)と対戦する。

 矢板中央はこれまでの3試合と同じスターティングメンバー。四日市中央工はDF青木晴暉(2年)が累積警告で出場停止のため、本職はボランチのMF角田瞬(3年)がセンターバックで先発した。今大会初先発となったMF本合真也(3年)がボランチに入り、1、2回戦に先発していたFW井上駿(3年)が2試合ぶりに先発した。

 前半は風上に立った矢板中央が序盤から攻勢に出た。前半5分、MF柿崎貴翔(3年)の右クロスにFW西村碧海(3年)が頭で合わせるが、GK有留奎斗(3年)の好セーブに阻まれる。四日市中央工は前半9分、ここまで3戦5発のMF森夢真主将(3年)が直接FKを狙うが、壁に当ててしまった。

 矢板中央は前半12分、PA右手前から柿崎が左足でクロス。オフサイドラインぎりぎりで受けたFW多田圭佑(2年)が落ち着いて右足で流し込んだ。多田は1回戦の大分戦以来、3試合ぶり今大会2得点目。幸先よく先制すると、前半20分には四中工のビルドアップにプレッシャーをかけた多田がDF鐘ヶ江秀太(3年)からボールを奪い、そのままドリブルで持ち込んでGKとの1対1を制した。

 球際の勝負でも四中工を上回る矢板中央がサイドからシンプルにクロスを上げてゴールに迫る。前半27分には左クロスから柿崎が左足ダイレクトボレー。これはクロスバーを直撃したが、守備でも人数をかけてしっかりとブロックを形成し、四中工にリズムを与えなかった。

 2点ビハインドで前半を折り返した四日市中央工は後半開始から井上を下げて日本代表FW浅野拓磨の弟でもあるMF浅野快斗(3年)を投入した。今度は風上を生かして反撃に出るが、矢板中央の粘り強いディフェンスに跳ね返される。後半11分、本合に代えてDF大道太晟(3年)を投入。大道はセンターバックに入り、角田が本職のボランチに戻った。同16分にはMF宮木優一(2年)に代わってMF匂坂俊介(2年)が投入された。

 四日市中央工は後半20分、MF和田彩起(3年)の右クロスに浅野が頭で合わせるが、オフサイドの判定。同27分には浅野がミドルシュートを打ったが、クロスバーを越えた。安定感のあるディフェンスでゴールを許さない矢板中央はカウンターから3点目を狙う。後半36分には多田のスルーパスから柿崎が抜け出したが、左足のシュートはわずかにゴール右へ。ダメ押しとはならなかったが、2試合連続の完封勝利で準決勝進出を決めた。

(取材・文 西山紘平)
●【特設】高校選手権2019

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