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兄・浅野拓磨が見守る中…六男の四中工FW快斗は無念敗退、ドイツにサッカー留学へ

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後半開始から出場し、最後までゴールを目指した四中工MF浅野快斗(3年)

[1.5 選手権準々決勝 矢板中央高 2-0 四日市中央工高 駒沢]

 四日市中央工高(三重)は前半の2発に沈んだ。日本代表FW浅野拓磨(パルチザン)の実弟・MF浅野快斗(3年)は後半開始から途中出場。両親と兄・拓磨、妹が見守る中、無念の8強敗退となった。

 兄・拓磨は四中工時代に11年度大会で準優勝し、6戦連発7得点で大会得点王に輝いた。「特別な場所。人を変えるし、その先の人生も変わる」というアドバイスを受けて臨んだ選手権。試合前には「いつも通り頑張れよ」と家族のグループラインにメッセージが届いた。

 浅野家六男の快斗もスピードを生かした背後への抜け出しが持ち味だが、ベタ引きする矢板中央に苦戦。後半20分には右クロスに頭で合わせ、ドリブルでも果敢に仕掛けたが、ゴールが遠かった。試合後はピッチで涙をこぼし、「結果を出せないで終わった。チームのみんなには申し訳ない」と悔しさをにじませた。

 卒業後はドイツにサッカー留学へ。就職するか悩んでいたが、家族に相談した末に「やる気があるなら応援する」と兄・拓磨がサポートしてくれることが決まった。「拓磨の人柄を尊敬します」。今後は現地でトライアウトを受け、道を切り拓く。「選手権を目指して四中工に入って、3年目でようやくこういう場に立てた。短かった」と振り返る高校3年間の経験を生かし、新たなステージにチャレンジする。

(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2019

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