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[MOM3149]静岡学園DF中谷颯辰(3年)_絶対王者沈める2発!!“静学のマスチェラーノ”が王国復権導く

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2ゴールを決めたDF中谷颯辰(3年)がMOM(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.13 選手権決勝 青森山田高 2-3 静岡学園高 埼玉]

 56,025人の大観衆が見守る中、令和最初の選手権決勝でヒーローの座に躍り出た。静岡学園高(静岡)のDF中谷颯辰(3年)が絶対王者を沈める2発。今大会初ゴールで反撃の狼煙を上げると、劇的な決勝ヘッドを叩き込み、サッカー王国・静岡に24年ぶりとなる選手権タイトルをもたらした。

 青森山田に2点を先行されたが、ドラマティックな逆転劇を演じた。「失点しても自分たちはやれるという自信があった。チーム全体として焦っている選手はいなかった」。まずは前半アディショナルタイム2分。右後方からMF井堀二昭(3年)が蹴り込んだFKの流れから、エリア内で相手のクリアボールに反応。「ゴールを取る気で(中に)入った」という中谷は迷わず右足を振り抜き、ゴール左隅に強烈ボレーを突き刺した。

 選手権決勝で沈めた今大会初ゴール。静学らしさが蘇った後半は2-2に追いつくと、互いに次の一点を目指す中で迎えた同40分だった。再びFKのチャンスに井堀がゴール方向に蹴り入れると、ファーサイドの中谷がドンピシャヘッドで捉え、劇的な逆転ゴール。「はじめはニアに行こうとした。空いてるなと思って、体が自然とファーに動いた」というゴールへの嗅覚が導いた決勝ヘッドだった。

 努力の末に習得した武器を大一番で炸裂させた。高1の夏から意識的にヘディングの練習に取り組んできた。日頃からマークの外し方、インパクトのタイミングを意識し、今年度はセットプレーからのヘディングに自信を持って勝負してきた。川口修監督は「ムードメーカーで得点感覚がある。ヘディングが強く、技術が高い選手」とヒーローを評価した。

 静学のセンターバックらしく、ビルドアップでも持ち味を発揮した。最終ラインからドリブルで持ち上がり、相手を剥がして中盤ラインを突破するなど、攻撃参加でも観衆を沸かせた。逆転後は守備を固め、そのまま3-2で逃げ切りに成功。体を投げ出したブロックで窮地を救うなど、本職のディフェンスでも優れたパフォーマンスを示した。

 決勝前には「面白いサッカーで色々な人を魅了しながら勝てればベスト」と話していたが、それを体現してつかんだ優勝。「前半は固かった部分があるんですが、後半自分たちのリズムを取り戻せた。観客の人たちも沸いてくれた。内容もあって、勝ち切れてよかった」。DFハビエル・マスチェラーノを目標とする選手権決勝のヒーローは卒業後、早稲田大に進学する。静学で磨いた技術とプライドを持って、次のステージに羽ばたく。

(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2019

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