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日本高校選抜候補の中でも際立つ技巧。静学MF浅倉がスルーパスで2アシスト

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日本高校選抜候補MF浅倉廉(静岡学園高3年)は技巧を発揮して2アシスト

[1.25 練習試合 日本高校選抜候補 6-4 専修大 時之栖裾野G]

 第98回全国高校サッカー選手権で優勝した静岡学園高から、今回の日本高校選抜候補合宿にはMF浅倉廉(3年)、MF井堀二昭(3年)、MF藤田悠介(3年)、FW岩本悠輝(3年)の4選手が選出されている。中でも、青森山田高との選手権決勝で抜群のテクニック、突破力を示していた浅倉が、この専修大戦でも際立つ技巧を発揮。ピッチサイドにいたJクラブ強化担当者たちを唸らせていた。

 1本目と3本目にトップ下として出場した浅倉は、無駄のないボールタッチ、ターンから前を向いて攻撃の中心に。相手DFをいなすようにボールをキープし、そこから決定的なスルーパスやシュートへ持ち込んでいた。

 そして、スルーパスで2つの同点ゴールをアシストした浅倉は「結構良い位置で受けてからスルーパスとかシュートを出せたのでアピールできたのかなと思います。相手の嫌な位置、ボランチとCBの間とかで受けて1タッチとかで前を向いて、そこからスルーパスとかシュートというプレーが自分の得意とするプレーなので、それが出せていたんじゃないかと思います」と“手応えアリ”のコメント。ただし、選手権同様、決める部分が欠けていたことを反省し、「結果のところでアピールしていけたら良いと思っています」と引き締めていた。

 静岡学園にとっては24年ぶりとなる全国制覇となった選手権は自信になっているという。また、全国大会でハイレベルな6試合を経験したことで自身の課題も明確に。将来のプロ入りのために、それを高校選抜の活動や、大学生活で改善していく考えだ。

 静岡学園の選手では鹿島入りしたMF松村優太(3年)とU-18日本代表スペイン遠征中の右SB田邉秀斗(2年)、アメリカ挑戦中のCB阿部健人主将(3年)、大学受験中のMF小山尚紀(3年)がそれぞれの事情で選考合宿メンバーから外れ、井堀が合宿初日のトレーニングで負傷。その中で静学の中心プレーヤーは優勝メンバーとしての責任を持って、日本高校選抜欧州遠征18名入りを目指している。

「優勝したからには、そのメンバーが入れないと。そういう面では責任もあるので絶対に入りたいと思っています。(欧州遠征メンバーに選ばれた際には)自分、身体小さいんですけれども、頭を使って大きい相手とかもいなしたりできるようなプレーをしたいと思っています」と浅倉。テクニカルな選手の多い日本高校選抜メンバーの中でもトップクラスの技巧を持つMFが、チームの中心選手となって欧州に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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