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遅れて評価高めてきた昌平の左SB大竹、得意の左足で先制アシスト

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日本高校選抜候補の左SB大竹琉生(昌平高3年)は高精度の左足クロスで先制点をアシスト

[1.26 練習試合 日本高校選抜候補 3-2 流通経済大 時之栖裾野G]

 昌平高の恩師・藤島崇之監督も見守る中で、日本高校選抜候補の左SB大竹琉生(3年)が左足で魅せた。3本目26分、左ハイサイドでMF後藤健太(青森山田高3年)のパスに反応した大竹はダイレクトで左足クロス。これをFW田中翔太(青森山田高3年)が右足ダイレクトで合わせて先制点となった。

 藤島監督は昨年の日本高校選抜コーチ。チームの激励と昌平の選手たちの視察も兼ねて昌平の練習後に静岡県裾野市の試合会場に訪れていた。大竹は「(藤島監督の姿を見て)緊張しました」と苦笑していたが、1本目からGKとDFの間へ絶妙なクロスを連発。最大の武器である左足で得点の予感を漂わせていた。

 昌平ではクロスではなく組み立て直すような場面でも思い切ってクロスを蹴り込み、アピールに成功。先制アシストのシーンについては「あそこは(田中翔の姿が)見えていたので、『ピンポイントで合わせてやろう』と思って、ピンポイントで合わせられたのでそこが良かったです」と狙い通りのアシストだったことを説明していた。

 昌平は選手権準々決勝で青森山田高に惜敗。目標としていた埼玉スタジアム2○○2で日本一を勝ち取ることはできなかったが、大会を通してベストの左SBの一人と言えるようなプレーをした大竹は高校選抜候補入りを果たす。

 選手権敗退後は大学進学までの期間に少し休養することも考えていたという。だが、「決勝の後に(藤島)監督から電話かかってきて、『(高校選抜候補に)選ばれたから練習に来い』と言われて。自分はサッカー好きなので、それは良いなと思って思い切ってやっていました」。後輩たちの練習試合にも参加して準備してきた左SBは、その成果を発揮。Jリーガーになるという夢を達成するために高校選抜入りして、多くの人の目に留まることを目指していく。

「もっと自分からコミュニケーションを取って、積極的に上って、次は自分が点を獲れたら。そういう気持ちでやりたい」と大竹。関東大会予選、インターハイ予選とチームの結果が出ず、大竹もこの冬まではなかなか大学関係者など周囲の評価を得られていなかった。だが、選手権で活躍し、高校選抜候補に選出された現在はその評価を覆すようなプレーを続けている。

 より精度を高め、結果を残してチャンスを掴むか。まずは次の埼玉合宿メンバーに食い込み、埼玉スタジアム2○○2で開催されるFUJI XEROX SUPER CUP 2020 「NEXT GENERATION MATCH」のピッチに立つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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