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世界デビューが注目されるブラインドサッカー女子日本代表の菊島が雪辱の3ゴールで3位へ

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表彰式にのぞんだ菊島宙(中央)。右は日本代表の加藤健人

[2.9 KPMGブラインドサッカークラブチーム選手権3位決定戦 埼玉T.Wings3-0 free bird mejirodai]

 ブラインドサッカーのリーグ戦上位クラブで争う「KPMGブラインドサッカーサッカークラブチーム選手権」は9日に閉幕。3位決定戦は、昨年末の東日本リーグ1位決定戦の再戦となったが、埼玉T.Wingsが女子日本代表の菊島宙のハットトリックでfree bird mejirodaiに雪辱した。

「前回は1点しかとれなかった(●1-3)。一直線にドリブルするのではなく、ジグザグに進むことを意識して、(スペースが)空いたところで狙うことができたと思います」

 菊島の表情が晴れやかなのは、狙い通りのゴールができたこと以外にもある。11月21~29日までナイジェリア・エヌグで開かれることが国際視覚障がい者スポーツ連盟(IBSA)から発表された。出場チーム数など細かい大会概要は公表されていないが、関係者の話によると、国代表同士が競う実質的なワールドカップ(W杯)の第1回大会になることが濃厚となった。ナイジェリアを含めたアフリカ大陸の2、3か国、アルゼンチンが代表活動を継続的に行っており、日本を含めた5か国ぐらいになる見通しだ。2017年5月にオーストリアで行われた国際大会に菊島も参加しているが、この時は各国代表クラスの選手が集まって行ったトレーニングキャンプの延長の試合で公式戦ではない。2度目の海外遠征が実現する可能性が出てきたことに、菊島は目を輝かせた。

 「(W杯は)ずっとめざしてきたところ。代表チームとしてそこに行けるように練習してきました。開催されることが決まってよかった。(大会に)行ければ結果を出していきたいです」

「ブラインドサッカー界の澤穂希」と言われてきた菊島はこの秋、「世界のキクシマ」に変わるために今後もストライカーの技を磨いていく。

【女子日本代表の過去戦績と得点者】
▼2017年5月6日「IBSAブラインドサッカートーナメント」(オーストリア)
〇2-0イングランド・ギリシャ選抜 菊島宙(2)
〇2-0ロシア・カナダ選抜 菊島宙(2)
〇1-0IBSA選抜 菊島宙
〇1-0IBSA選抜(決勝戦) 菊島宙

▼2018年2月24日「さいたま市ノーマライゼーションカップ」
〇7-3アルゼンチン選抜 菊島宙(6)斎藤舞香
▼2019年2月23日「さいたま市ノーマライゼーションカップ」
○10‐0IBSA世界選抜 菊島(9)工藤綾乃
※大会名の後の名前は得点者。( )はゴール数。

■3月16日開幕 ワールドグランプリのチケット販売情報はこちらから

(取材・文 林健太郎)

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