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神奈川連覇、全国制覇へ。日大藤沢の新リーダー、CB宮川「借りはこの代で返せたら」

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19年度の選手権神奈川王者・日大藤沢高の新主将、CB宮川歩己

 全国の強豪各校が新シーズンへ向けた準備を進めている。日大藤沢高は昨年、選手権神奈川県予選決勝でインターハイ日本一の桐光学園高を撃破。全国大会では3回戦でPK戦の末に悔しい敗戦を喫したが、その経験者を中心に新たなスタートを切っている。目標は神奈川3冠、そして全国制覇。昨年からDFラインの中心として活躍し、新チームで主将を務めるCB宮川歩己(2年)に意気込みなどを聞いた。

―新チームの現状を教えて下さい。
「去年、3年生のカテゴリーでずっと試合に出させてもらって、その雰囲気だったり、1年間あの3年生と作ってきたチームを知っていることもあって、新チームはまだ始まったばかりですけれども、(当時に比べると)上手く行っていないことが多々あります。その中で、自分がどこまでみんなをまとめられるか、一体感を出せるかが鍵になると思っています。自分らの代もとても上手い選手がたくさんいるんですけれども、メンタルの部分だったり、チームが上手く行かなくなった時が弱点。そこをどうにかどうにかプラスの方向に持って行けたらチームが活性化して、もっともっと個々の良いところが活きてくると思う。目標は選手権連覇が一番なんですけれども、もちろん関東、インター(ハイ)も神奈川を制覇していく。そのために詰めていくのが今、一番自分の課題かなと思います」

―センターライン中心に経験のある選手が多い。
「今、丁度発信力のある中心選手が真ん中にいるということで、良くコミュニケーションを取るんですけれども、中心となっていく選手が経験などを発信していくのが大事かなと思います」

―去年の1年間を振り返ると。
「去年は本当に試合に出て色々な経験をさせてもらって、特に隣に青木(駿人、3年)君がいたことでキャプテンとしてもそうだし、人間力だったり、プレー面だったり、一番成長できた一年だと思っている。インターハイで桐光に負けて悔しい思いもして、選手権で嬉しい思いもして、でも納得の行かない全国だったり、本当に色々な経験ができたと思うし、もっと上に行けるチームだったと思うので、その借りはこの代で返せたらなと思います」

―選手権はなかなか受け入れづらい負け(仙台育英高にPK戦で敗戦)だったと思うが?
「自分はもう何も頭真っ白になるというか、その日は何も考えられないくらい色々考え込んだというか……」

―内容が悪かった訳でも、失点した訳でもないけれど負けてしまうことがある。
「後ろは失点を少なく行こうということでゼロで行けたんですけれども、選手権全国で課題となったシュート、得点力の部分で入り切らなかった課題をこのプレシーズン、1、2、3月で詰めて行っている状態なので、決定力の部分で今年は困らないようにやっていけたらなと思っています」

―個人としては、高校選抜の1次選考会に呼ばれた。
「あそこにいたメンバーにはプロに内定している選手もいて、話を聞いたりだとか1次で落ちちゃったんですけれども、それなりに得られるものはあったかなと思います」

―注目してもらったことで発奮材料になったのでは?
「本当は受かりたかったという思いがあったんですけれども、駒澤大相手で正直、自分は何もできなくて、そういう相手に何ができるかという自分の今の課題が分かったので、そこからまた来年も呼ばれるように頑張りたいと思います。(1ランク上の相手でも)目立つようなプレーをしたいと思っています」

―どのような一年に?
「とにかく勝ちにこだわるチームになって、昨年の3年生の思いを超えるように一年間突き詰めて行って、目標を達成して、最後選手権で優勝できるようにやりたい」

―宮川君が背負うものも大きな一年に。
「自分次第だと思うので、自分がどれだけできるか。もっと自分が率先して責任感のあるプレーをして、全員で勝っていきたい」

―主将としてやろうとしていることもある?
「(先輩の)青木君には青木君の良いところがあって、自分には自分の良いところがあると思う。もっと自分のことを理解して、もっと自分ができることを見つけたい。リーダーシップもそうですし、周りを見て、人よりも気づくというところでできることがあるかなと思いますけれども、今、探しているところです」

(取材・文 吉田太郎)

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