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[東京都CY U-17選手権]自分たちのスタイル表現し、東京Vユース撃破!“街クラブの雄”三菱養和SCユースが2年ぶりV

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三菱養和SCユースがJクラブ勢を破り、2年ぶりに東京制覇

[2.11 東京都CY U-17選手権決勝 東京Vユース 0-2 三菱養和SCユース 味フィ西]

 “街クラブの雄”が2年ぶりの東京制覇! 11日、2019年度第21回東京都クラブユースサッカーU-17選手権大会決勝が味の素フィールド西が丘で開催され、三菱養和SCユース東京ヴェルディユースに2-0で快勝。2年ぶりの優勝を果たした。なお、大会MVPには三菱養和のCB畑橋拓輝(2年)が選出されている。

 養和らしく全員で戦い、勝利した。三菱養和の生方修司監督は、「みんなで試合に出て、課題も成果もある中でまたトレーニングに向かっていくサイクルを作っていきたい」と語る。先発メンバーに頼るのではなく、大胆に選手交代を敢行。交代枠9つを「全部使い切ってやろう」と全て活用し、チームとしての自信と経験の両方を得ることに成功した。

 試合は立ち上がり、三菱養和がプッシュする。東京Vは決勝リーグ最終節のFC東京U-18戦の入りが悪かったことから改善したいところだったが、中後雅喜監督が「前から来られておぼつかない感じになっていた。前半の20分が現状の力」と指摘したように、この日も立ち上がりにバタバタしてしまい、ミスで与えたCKから先制点を奪われてしまう。

 15分、三菱養和はMF田中雄大(2年)の左CKをファーサイドから勢いを持って飛び込んできた畑橋が豪快ヘッド。先制弾をゴールネットに突き刺した。FW町田悠(2年)やMF影山秀人(2年)を筆頭に、奪い返しのスピードが速い三菱養和は随所で繋ぐ巧さも発揮。東京V相手に堂々の内容で試合を進めていた。

 東京Vは失点後からようやく内容が向上。ボールを支配し、左右に動かして相手の守りを揺さぶる。MF根本鼓太郎(1年)が幾度か内側のスペースでボールを引き出し、SH三村愛斗(2年)へスルーパスを通すシーンも。また、存在感のあったレフティー、SH廣野零二(2年)の縦突破がチャンスを生み出していた。

 だが、三菱養和は後半2分に追加点を奪う。MF白井敬(2年)が左足で右CKを蹴り込むと、後半開始から投入されたばかりの右SB西久保駿介(1年)が得意のヘッドでゴール左隅を破る。三菱養和がセットプレーからの2ゴールによって、リードを広げた。

 後半はほとんどの時間帯で東京Vがボールを持ち続けていた。三菱養和は相手の分厚い攻撃の前に我慢の戦い。対する東京Vはサイド深くまでボールを運び、クロスに持ち込んでいく。そして、インターセプトからMF安藤如登(2年)がミドルシュートにチャレンジするシーンもあったが、狭い中央のスペースへ潜り込んでいく回数はわずか。相手にとって驚異となるような攻撃をすることができない。

 後半37分に東京Vは廣野のアーリークロスからDFと入れ替わったMF江口逢寿(中学3年)がニアのGKを外す形で右足シュート。だが、猛然とカバーした三菱養和CB畑橋がスーパークリアでゴールを死守する。三菱養和はこの日攻守に躍動した畑橋と好守の光ったCB斎藤眞斗(2年)、右左のSBを務めた高橋昂(2年)以外の全選手を入れ替えての戦いだったが、代わってピッチに立った各選手も養和らしさを表現していた。

 畑橋とともにダブルキャプテンを務める影山は「これから自分たちはプリンスリーグで高体連やJクラブとやっていく中で、それとは別に街クラブの存在価値を示す必要があるし、きょうもスクール生やジュニアの子たちがいっぱい来ていて、三菱養和ユースというのはどういうチームなの、というものを表現したい、勝ち負け以上のところで他のクラブとの違いを見せたいという思いで臨みました」という。

 そして、各選手がそれぞれの長所を活かし、味方の短所をカバー。巧さ勝負では東京Vには敵わない。それでも、相手が繋ぐボールを三菱養和の各選手は必死に、100%の力で走って追い続けた。それぞれがスタイルを出し合う中で三菱養和は「一つにまとまった時の強さがウリ」(影山)という強みを最大限に発揮。東京Vとの「スタイル・ウォーズ」を制した。

 プリンスリーグ関東で4位に食い込んだ昨年のFW栗原イブラヒムジュニア(3年、現清水)らのようなタレントは不在。それでも、“街クラブの雄”三菱養和はまとまりの良さとハードワークする姿勢でJクラブ勢を押しのけて、無失点で東京王者となった。ただし、これで浮かれないのが今年のチームの良さ。優勝後のロッカールームでは「全然攻撃できてねぇじゃん」という声も上がっていたという。生方監督は「俺たちは100%やって何とか勝つか負けるかというのは自覚しているし、(一つ一つの白星で)自信をつけて行ってくれたほうがいい」。これからの戦いでも三菱養和の強みを常に100%出し続けて行くだけ。2人のキャプテンを中心に厳しさと明るさも持ち合わせた三菱養和が、自分たちの戦い方を貫いて目標のプレミアリーグ昇格を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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