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[新人戦]目標は先輩たちが果たせなかった全国出場。前年王者・岡崎城西が前評判を覆し、愛知連覇に王手

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PK戦で6人目を止めたGK上野泰輝中心に喜ぶ岡崎城西高イレブン

[2.11 愛知県高校新人大会準決勝 名古屋高 0-0(PK5-6)岡崎城西高 港サッカー場]

 令和元年度愛知県高校新人大会サッカー競技の準決勝が11日に行われ、名古屋高岡崎城西高が対戦。両者無得点のまま進んだ一戦は、PK戦を6-5で制した岡崎城西が勝利し、15日に行われる名経大高蔵高との決勝へと駒を進めた。

「僕らは、一つ上の代と比べて技術が劣っているし、練習の質もまだまだ低い」。主将のDF大須賀祥真(2年)が口にする通り、高校に入学した直後から事あるごとにMF小椋遥矢(3年)ら技巧派が多かった一つ上の代と比べられてきたのが、今年の岡崎城西だ。今年に入り、新チームが本格始動してからも、比較対象となったのは新人戦のタイトルを手にした昨年のチームで、「プレッシャーに負けたくない気持ちが僕たちにはあった」(大須賀)が、蓋を開けてみれば昨年と同じく決勝の舞台までたどり着いた。

 上手さで劣る分、戦い方はシンプルで、「僕らは技術で勝てないから、とにかく走って動き回って、いかに人数をかけて守るかを意識していた」(大須賀)。名古屋と対峙したこの日は、「今大会の山本の勢いは凄い。ボールを持ったら止められないほど」と山田武久監督が称賛する相手のエースMF山本隼大(2年)が、繰り出すドリブルをいかに封じるかがポイントになった。

 岡崎城西は、同じサイドにボールが持てるMF星野光(2年)を配置し、高い位置から仕掛けることで、山本に守備の時間を増やそうと考えた。序盤こそ2本のシュートを打たれたが、時間の経過と共にMF冨川司(2年)と小笠原琉斗(2年)のダブルボランチでボールを奪える回数が増えた。

 前半終盤には攻撃でも見せ場を作り、前半36分には、FW細野晃平(2年)がMF坂神賢亮(2年)とのワンツーからシュート。39分にも右クロスから細野がボレーシュートを放ったが、名古屋GK北田優乃介(2年)の好セーブに阻まれた。

 後半に入ってからは、名古屋がサイド攻撃中心だった攻撃を見直し、アンカーのMF安藤優羽(1年)の展開や、MF谷澤春斗(1年)の中央突破を増やす。途中から左に回った山本がゴールに迫る場面も増えたが、岡崎城西は細野が「一歩ずつだけど、チームが良い方向に向かっている。悪い時でも皆が声を出せるようになってきた」と胸を張ったように、全員で声を掛けながら、気持ちを切らさない。

 プレーでも、「1対1でやっても絶対に勝てないので人数をかけて守ろうと考えた」大須賀を中心にDF陣が、チャレンジ&カバーを徹底して失点を回避し、0-0で前後半を終了。迎えた延長戦では両者チャンスを活かせず、勝負の行方はPK戦へと委ねられた。共に5人キッカーが成功したが、名古屋の6人目のキックを岡崎城西GK上野泰輝(2年)が止めて勝負あり。白熱した一戦を制した岡崎城西が連覇に王手をかけた。

 昨年の代は新人戦以降も強さを発揮したが、インターハイ予選、選手権予選共に決勝で敗れ、全国大会への出場は果たせなかった。先輩たちの涙を目の当たりにした大須賀は、「先輩たちが見せてくれたのは選手権の姿。優勝できるかと思ったら、何かが足りなかったから、あと一歩の所で逃した。僕らは選手権で絶対に勝つため、今のうちに色んな経験を積もうと話している」と口にする。

 意気込み通り、今大会で真剣勝負を積み重ねるチームは、前評判とは比べ物にならない程、逞しさを増しており、連覇を果たしたとしても不思議ではない。「今年こそは、選手権に出たい。先輩たちが置き忘れていった物だと思うので、想いまで拾って全国に行きたい」と意気込む大須賀を中心にチーム一丸となって、まずは新人戦優勝という一つめの最高の経験をするつもりだ。

(取材・文 森田将義)

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