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海外移籍の後輩FW若月に刺激…2年目の飛躍誓う仙台MF田中渉「僕も負けじと頑張りたい」

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2ゴールを奪ったベガルタ仙台MF田中渉

[2.16 ルヴァン杯GL第1節 浦和5-2仙台 埼玉]

 ルーキーイヤーの昨季は自身が思うような結果を残せなかった。だが、2年目の公式戦初戦。スターティングメンバ―に名を連ねたベガルタ仙台MF田中渉は、指揮官を納得させる結果をきっちりと残した。

 前半35分までに浦和に3点のリードを許す苦しい展開。「試合に入り切れていなくて、チームも失点してしまった。何とかしないといけないと思っていた」。19歳の若武者は虎視眈々と好機を伺っていた。すると、同41分に大きなチャンスが訪れる。

 右サイドからDF蜂須賀孝治が送ったクロスをファーサイドのDF常田克人が落とすと、PA内でフリーとなった田中の元へ。「ミートさせ、ふかさないようにと意識した」と右足から放った弾道の低いシュートをネットに突き刺し、反撃の狼煙を上げるゴールを記録する。「最初の1点を取れたことで自信を持ってプレーできるようになった」。この1点で勢いに乗った。

 直後の同42分には、FWジャーメイン良のシュートのこぼれ球に反応。「ジャメくんがつぶれてくれることは練習でもあったので、しっかり自分が入っていけば点を取れるチャンスだと思った」。しっかりゴール前まで詰めていた男は、左足で丁寧にゴールに流し込み、1点差に詰め寄るゴールを奪取した。

 公式戦初戦で2ゴール。今季からチームを率いる木山隆之監督は、「ゲームに入っていく緊張感の中で、最初のポジション取りやボールを持った時に少しロストするところ」を課題として挙げつつ、「シーズン最初のゲームで2ゴールしたことに対しては大きな評価をしてあげたい。もっと高めないといけないところはたくさんあるけど、そういうところを自分の中に落とし込んでいけばもっと良くなる」と大きな期待を寄せている。

 昨季、桐生一高から仙台に加入。初年度はリーグ戦1試合の出場に終わったが、ルヴァン杯ではプロ初ゴールも奪った。「試合に出られない時期も長くて、悔しい1年だったけど、その中で腐らずに日々の練習から高い意識で取り組めたので振り返ると良い一年だった」と自身の成長も感じている。シーズンオフには大きな刺激も受けた。今季から湘南に加入した桐生一高の後輩FW若月大和がスイスのシオンへ期限付き移籍することが発表された。

「オフシーズンに高校の練習に参加したときに会って一緒にボールを蹴った。高校のときから代表に入っていて刺激をもらっていたけど、海外に行くと知って、もっと大きな刺激を受けたし、『僕ももっとやらないといけない』という思いになった」

 若月の海外移籍については「驚かなかった」。それは、それだけの実力があるから知っているからこそ。「彼の活躍を期待したいし、僕も負けじと頑張っていきたい。結果を残すことで試合に出られる数も変わってくる」と“後輩”から刺激を受けた“先輩”は2年目の飛躍を誓う。

(取材・文 折戸岳彦)
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