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[新人戦]公立の雄と新鋭の注目対決。大津が1-0で制す:九州

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大津高はMF大島清(中央)が決勝点を演出。1-0で注目対決を制した

[2.17 九州高校(U-17)大会準々決勝 大津高 1-0 飯塚高 福岡フットボールセンター]

 伝統校と新鋭の注目対決は大津が制す――。第41回九州高校(U-17)サッカー大会(新人戦)は17日午前、準々決勝を行い、大津高(熊本1)と飯塚高(福岡2)との一戦は大津が1-0で勝利した。

 過去6年で優勝2回、準優勝2回、3位2回の“公立の雄”大津と初出場でベスト8へ進出した飯塚のカード。雪予報の福岡市は最高気温が5度を切るような寒さの中だったが、Jクラブのスカウトが多数訪れるなど注目度の高さを感じさせた。

 互いに今大会でトップレベルの技術力の高さ。その上で19年プレミアリーグWEST4位の大津は昨年同様、この時期に堅守の構築を目指してきている。昨年からメンバーの半数を残すチームは、ベースから積み上げてきた力をこの日も発揮した。横へのスライドが速く、球際の強度も他校とは異質。MF藤井瑛斗(2年)とMF森田大智(1年)のダブルボランチのセカンドボールの回収力も光っていた。

 DFラインからのビルドアップで大津の堅守を打開しようとチャレンジする飯塚と、中盤から先の位置ではそれを許さない大津の攻防。飯塚もMF野見山楽斗主将(2年)やJ注目のCB川前陽斗(2年)が守備面でも大津に負けないようなプレーを見せていたが、プレミアリーグ勢の大津が相手の背後を狙う攻撃や簡単にシュートを打たせない守備などで新興勢力を上回る。

 前半16分、大津は「今年は両サイドが特長。特に大島があそこに入って、左サイドからのクロスが攻撃の一つの形になっている」(古閑健士監督)という左サイドからの攻撃で先制点を奪う。左MF大島清(2年)の左足クロスからFW坂本充(2年)がヘディングシュート。頭で上手くGKの頭上を越すファインショットでスコアを動かした。

 飯塚は自分たちで修正をかけて、後半はショートカウンターからチャンスも。今大会ブレイクしたFW赤嶺泰地(2年)の仕掛けなども交えてゴールを目指す。19分に野見山の右FKをFW河野奎吾(2年)が合わせ、交代出場のFW村越琉威(1年)がインターセプトからシュートまで持ち込むシーンもあった。

 大津はDF猪谷匠(2年)のヘッドがクロスバーの上方へ外れるなど追加点を奪うことができなかったが、1-0で勝利。隙を見せずに勝利したが、古閑監督は「シュートまで行き切れたら良い。変にパスをしちゃっていたところがあった。(また)プレミアで上位に行くためには、(クロスなど)引っ掛けずにやり切ること」を求めていた。同時にプレミアリーグ開幕へ向けて各選手が切磋琢磨しながら、「序列を変化させること」を期待。この九州大会で、選手たちはチームのために力を発揮し、優勝へ結びつけることを目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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