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横浜FMが今季初完封、前節のミス乗り越えたGK梶川「狙ってくるのは分かっていた」

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無失点に抑えた横浜F・マリノスGK梶川裕嗣

[2.19 ACL第2節 横浜FM4-0シドニーFC 横浜国]

 豪州王者のシドニーFCに対し、4-0という圧倒的なスコアで勝利した横浜F・マリノス。終始主導権を握り続けていたため、相手の決定機は数えるほどしかなかったが、それらはどれも同じような形だった。ゴールを守ったGK梶川裕嗣は「僕が全北戦でミスをしてしまった部分を相手が割り切ってやってきた」と振り返る。

 梶川は東海学園大出身のプロ7年目。これまで湘南で3年間、徳島で3年間プレーし、今季からJリーグ王者の横浜FMに完全移籍を果たした。同じポジションには昨季のリーグ優勝を牽引したGK朴一圭。しかし、朴は外国籍選手枠の関係でACL登録外のため、梶川が加入後まもなくチャンスを掴んだ。

 ところがそうして迎えた今月12日のグループリーグ開幕節・全北現代(韓国)戦、梶川は2-0の後半36分に決定的なミスを犯した。相手右サイドバックからのロングフィードに勢い良く飛び込んだものの、DF畠中槙之輔との連係を誤ってボールを後逸。ここから失点につながり、圧倒的な優勢ムードから一転勝ち点を失うという危機に陥った。

 幸いにも全北現代戦は2-1のまま白星を収めた。しかし、こうしたミスは相手につけ入るスキを与えるもの。第2節でホームに迎えたシドニーFCも“ミス”を誘ってきた。スティーブ・コリカ監督が「3週間プレーしていない中での試合は難しい」と語ったように、コンディションに劣る相手の攻撃は単調そのもの。だが、最終ライン裏へのふんわりとしたロブパスだけは一つの狙いが見て取れた。

 もっとも、この日は梶川が一枚上手だった。「僕が全北戦でミスをしてしまった部分を相手が割り切ってやってきた。カウンターであそこを狙ってくるのは分かっていたので、そこはしっかりコミュニケーションを取ることでしっかり対応できた」。約1週間という準備期間の中で連係面も向上。最終盤の大ピンチを防ぐなど、今季初の完封勝利に導いた。

「行くか行かないかの部分だったり、僕のポジショニングもそうだけど、前の試合よりは細かく修正したつもりだった」。そう語った梶川は日頃のトレーニングでも、松永成立コーチや朴からポジショニングを学んでいる様子。「パギさんからもどんどん盗みつつ、自分の良さも出しながらやっていきたい」と意気込む。

 いよいよ今週末からリーグ戦が開幕。「まだまだ細かいミスがあるのでそういうのを直していきたい」という梶川にとっては朴とのレギュラー争いもスタートする。「ACL2連勝でJリーグ開幕に向けて良い弾みがついたと思うので、この勢いをリーグ戦に向けていけたら」。アジアの経験をアドバンテージとし、連覇を目指すチームに貢献していく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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