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[MOM3166]日章学園MF葭岡遥来(1年)_前日涙のMFが恩師の“ラストゲーム”で2発!

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後半20分、日章学園高MF葭岡遥来が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.18 九州高校(U-17)大会3位決定戦 長崎総合科学大附高 0-2 日章学園高 博多の森陸上競技場]

「最後決めることができて、恩返しできたなと思いました」

 日章学園高を35年間に渡って指導してきた早稲田一男監督の“ラストゲーム”。この試合で輝いたのは、MF葭岡遥来(1年)だった。

 ダブルボランチの一角としてプレーした前半は、後方でボールを捌くばかりになってしまい、思うようなプレーができなかった。だが、後半はMF藤本優希(1年)が後方でバランスを取る形となり、「どんどん前に行けと指示もあった」と前へ。そして、ゴール前に潜り込む動きから2得点を叩き出した。

 後半20分にMF日野海土(2年)のループパスから右足で先制ゴール。すると、早稲田監督からは「あと1点獲ってこい!」の要求があった。葭岡はそのノルマに応える形で32分に2点目のゴール。この2発がチームを九州3位へ導いた。

 前日の準々決勝では前への姿勢や声が出ずに、終了後には早稲田監督から厳しい言葉を受けていた。自分が不甲斐なく、涙。それでも、「チームを引っ張って行ける存在になれと言われていた。先生も自分に成長して欲しいと思っていたと思う。(今日は)絶対に見返したいと思っていたし、点取って勝ちたいなと思っていました」という葭岡は奮起し、自分の特長を発揮する形で恩師に一つ恩返しした。

 葭岡は日章学園中時代にFWとして全国中学校大会優勝。7得点を叩き出して同大会の得点王にも輝いている。中盤から前に飛び出していく動きは力強く、タイミングも絶妙だ。現在はチーム事情でボランチを務めているが、得点力を今後も発揮していく意気込み。厳しく接してくれた早稲田監督の耳に届くような活躍を続けて、目標のプロ入りに近づく一年にする。

(取材・文 吉田太郎)

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