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鹿児島城西の大型GKヒル袈依廉は高校ラストイヤー。「結果を残していかないといけない」

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この日、鹿児島県選抜U-18のゲーム主将を務めたGKヒル袈依廉

[2.28 JENESYS青少年交流大会GS第3節 鹿児島県選抜U-18 1-2 U-19ラオス代表 指宿いわさきホテルサッカー場]

 九州の注目GKが3年目のシーズンを迎える。190cm超の長身を持つGKヒル袈依廉(鹿児島城西高)は1年時から注目され、昨年はU-17日本代表候補にも選出されている大型守護神だ。

 今年2月の九州新人大会出場を逃したが、今回の「JENESYS青少年サッカー交流大会」には鹿児島県選抜U-18のチームリーダーの一人として出場。28日のU-17マレーシア代表戦ではPK戦で2本を止めて勝利の立て役者となっている。だが、マレーシア戦では2失点し、この日も不運な失点があったとは言え、U-19ラオス代表に2点を奪われてしまった。

「昨日もマレーシア戦は結果的に勝って、2本止めて勝つことができて自信に繋がったんですけれども、チームとしても、個人としても経験として良いと思うけれど、結果にこだわっていかないといけない。個人としても2失点している。今日のクロスにしてもリスク管理の部分で細かいところで失点している。攻めているプレー中のコーチングとか切り替えの瞬間のコーチングがまだ不十分」と反省していた。

 一方で改善されてきた課題もある。今年の鹿児島城西が繋ぐスタイルにシフトしていることもあり、GKがビルドアップに参加する回数が増加。課題と言われてきた足元の部分に対して精力的に取り組むことができているようだ。

「(昨年まで以上に)トレーニングから周りを見ることや置きどころにこだわることができている。コントロールとかパスの質や、つける位置やロングボールの部分でも試合で成功しているので成長していると思う」。この日ミスがあったように、まだまだ完璧ではない。それでも、高さを活かしたハイボールの処理やシュートストップの部分に加え、武器を作ることを目指してきた成果は徐々に出てきている。

 1年時から公式戦や国体県選抜を経験し、昨年もU-17日本代表候補合宿やナショナルGKキャンプメンバーに選出されている注目株。だが、本人は「自分がメンバー登録や試合に出ている大会はまだ高校に入ってから優勝したことがない」と首を振る。昨年、チームは九州高校新人大会で優勝しているが、ヒルは怪我で欠場。それだけに「自分だけ高いレベルで経験させてもらっている分、還元しないといけない。残りインターハイ、選手権や代表に招集された時は今までの経験を活かして結果を残していかないといけない」と意気込んでいる。

 U-17ワールドカップメンバー入りを争ったGK鈴木彩艶(浦和ユース)やGK野澤大志ブランドン(FC東京)はすでにトップチームでの公式戦のベンチ入りや、トップチーム昇格内定を勝ち取っている。「特にブランドンは中学時代沖縄で近くから育ってきたし、ライバル意識が強いので負けないようにしたい」。まずは自身もプロ入りを勝ち取って並ぶこと。そのために、高校ラストイヤーの今年、大舞台への出場、活躍で評価を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)

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