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新型コロナでセリエA史上2度目のシーズン途中終了危機? 伊紙が指摘する3つの可能性

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8日に無観客で行われたユベントスインテル

 新型コロナウイルスが猛威を振るうイタリアにおいて、今シーズンのセリエAは中断の可能性も浮上している。イタリア紙『レプブリカ』が8日、伝えた。

 イタリアでは北部を中心にコロナウイルスの感染拡大が続いており、8日の時点で感染者6387人、死者366人と深刻な事態となっている。イタリア政府はロンバルディア州全域および14県を4月3日まで封鎖することを決定。今後のセリエAの動向にも注目が集まる。

 セリエAは2月23日以降、ミラノなど感染地域で予定されていた試合を延期。当初の政府の方針に従い、8日以降、イタリア全土におけるすべての試合を無観客で開催し、シーズンを続行することを決定していた。しかし封鎖地域が拡大されたことにより、反発の声が浮上。ビンチェンツォ・スパダフォーラ・スポーツ相は、「レーガ・セリエAおよび(パオロ)ダル・ピーノ会長による無責任な行為だ」などと批判したほか、イタリアサッカー選手協会のダミアーノ・トンマージ会長は、8日の試合前にストライキの可能性を示唆した。しかしストライキの合意には至らず、試合は開催された。

■新型コロナでセリエAはどうなる?

 こうした中、イタリアサッカー連盟は4月3日までのリーグ中断を視野に入れ、10日に緊急会議を招集。放映権料などの払い戻しを避けるため、政府からリーグ中断の指示を要請することを検討するとみられている。『レプブリカ』によると、今後については3つの選択肢が挙がっているようだ。

 1つ目は、UEFAに対し6月12日に開幕するEURO2020を今秋もしくは来夏に延期することを要請する案。これにより、リーグ中断期間の試合を後ろ倒しして行う。

 2つ目は、UEFAの合意が得られなかった場合。試合日程をよりタイトにする案や代表合宿期間にコッパ・イタリアを開催する案。またはイタリア杯を8月開催とする案が挙げられている。

 3つ目は、セリエA所属選手の陽性が確認された場合など、最悪の場合のリーグ終了宣言。しかしシーズンの中断は、イタリアの第1次世界大戦参入による1915年以降は事例がないため、イタリアサッカー連盟の規定において想定外の事態となる。この場合、順位は現時点のまま凍結させる案が浮上。ヨーロッパのカップ戦出場権のみを付与し、降格や昇格はなく、来シーズンも現行のリーグで戦うことになる。スクデットについては、2006年のカルチョ―ポリ(サッカースキャンダル)の時と同様に授与しない選択肢もある。

 10日の会議においてどんな結論が下されるのか、注目されるところだ。

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