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「国の補助を受けるべきではない」…独サポーターが提案するコロナ倒産危機クラブを救う策は?

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ドイツのサポーター団体に注目が集まる

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ブンデスリーガ1部・2部もほかの主要リーグと同様に数週間中断されることが決まった。そんな中、サポーター団体『ウンゼレ・クルベ』(『俺たちのカーブ』)のクラブへの呼びかけが注目を集めている。

 猛威を振るう新型コロナウイルスにより、各国のサッカークラブが大きな損失を被るのはもはや不可避に。『SID』通信によると、ブンデスリーガ1部のリーグ戦残り9試合が行われなかった場合、その分のテレビ放映権料、スポンサー料、チケット収入などが得られないため経済的損失が7億7000万ユーロ(約926億2000万円)に上るという。この状況が長引くとなれば、なかでは倒産危機を直面するクラブも続出する可能性も否めない状況だ。

 そんな中、『ウンゼレ・クルベ』は声明文を掲載。「シーズンの中断時期を社会全体にとって必要なだけ延長させるべき」と主張し、「社会生活が停止状態となる一方で、プロサッカーがあらゆる手段で仮想現実を維持しようとするのはあり得ない。無観客試合は選択肢に入れることはない」との見解を述べると、「EURO2020、国際的なコンペティションは延期するべきだ」と要求した。

 さらにクラブに「プロサッカーは自らの力で自分を助け、国の補助を受けるべきではない。基金を設立することでそれを実現できる」とも提案。「マネジャー、幹部、選手が一定の時期において、それぞれの給料の一部の支払いを放棄しても、誰1人生活に困ることなんてないはずだ。そうすることによってプロサッカーは国の補助に頼らずに済み、(補助は)本当に必要とする人々に与えられる」と指摘しつつ、「ドイツのサッカー界は、現実の社会の状況に立ち向かうべきであって、責任感を示す行動をすべきだ。最大限の利益ではなく、人々のためのサッカーを望む」と締めくくった。

 なお、ボルフスブルクのヨルク・シュマットケGM(ゼネラルマネジャー)もドイツ紙『FAZ』で国の支援について「現時点、ほかのクラブにこれについて口にしないことを願う。まったく理解されないうえ、私の見解ではイメージに修復不可能のダメージが加えられるからだ」と話している。

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