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滝川二の兵庫県選抜GK林憲太朗、活躍中の関西出身GKたちに負けない存在へ

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滝川二高GK林憲太朗も関西の注目守護神。結果でライバルたちを上回るか

 今年2月に興國高(大阪)のGK田川知樹(新3年、大阪市ジュネッスFC出身)が横浜FMに内定。同じく大阪出身の流通経済大柏高(千葉)GK松原颯汰(新3年、RIP ACE SC出身)は1年時に全国高校選手権準優勝を経験し、千葉、湘南の練習に参加している注目GKだ。

 関西出身のGKが活躍する中、兵庫の名門・滝川二高で下級生時からゴールを守る守護神も彼らへのライバル心を持って成長を目指している。GK林憲太朗(新3年、神戸FC出身)は身長180cmほどの田川、松原よりもやや小柄な177cm。だが、林も国体兵庫県選抜のゴールを守った実力派で、チームを勝たせる力を持つGKだ。

 田川とは1年時に開催された関西のGKキャンプで一緒に。また、松原は中学時代に幾度か対戦している間柄だ。「今、興國の田川知樹であったり、松原颯汰だったり関西で一緒だったのでそこを意識しているのもある。結構、刺激を受けています」。同じ関西出身で特別なサイズのない2人。彼らから勇気を得ている部分もあるだろうが、負けたくないという気持ちはそれ以上に大きい。

 1月の“裏選手権”では好守でチームの優勝に貢献。もちろん、先を行くライバルの活躍や、公式戦で結果を出せていないという焦りもある。だが、「この代で、みんなで全国に出てタイトル獲りたいという気持ちが強い。今年は(主将、副主将以外にも)やろうという選手が多い」というGKはチームリーダーの一人として、まずは自分の武器を滝川二のために発揮して、勝利に貢献していく考えだ。

 1対1の強さやシュートストップが特長。加えて、「周りを活かして自分がどのように止めるか。頭を使って守る」ことに注力している。現在、滝川二はポゼッションスタイルへの取り組みを進めているが、林は11対11のトレーニングで状況を見極め、遠くの選手の足元にボールをつけるなど好プレー。元々得意だった訳ではないというが、自ら学び、中尾優輝矢GKコーチのアドバイスを活かして、問題なく対応している。

 林は「高校サッカーでは(青森)山田だったり、流経(流通経済大柏)だったり、前からハメて来るチームがあるので、そこをGKで剥がせるように。バルサで言ったらテア・シュテーゲンだったり、そういうところを見て勉強していっています」。先を見据えて自分の成長のためにも積極的にチャレンジしていく。

 一番の憧れは「小さい頃からカシージャス。やっぱりサイズもあまりない中、キャプテンでチームをまとめるという存在としても良いし、セーブだったりは憧れます」。中尾GKコーチも登録177cmながら、選手権優勝GK。特別なサイズがなくても「できる」ことを証明して、ライバルたちをまずは結果で上回る。

(取材・文 吉田太郎)

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