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長崎総科大附の新主将CB藤田和也、仲間とともに自発的な行動を取れるチーム、勝負強いチームへ

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長崎総合科学大附高の新主将、CB藤田和也

[3.29 練習試合 長崎総合科学大附高 0-1 高川学園高]

 29日、長崎総合科学大附高(長崎)と高川学園高(山口)が前半をA戦、後半をB戦という形で練習試合(30分ハーフ)を行い、前半は0-0。後半はDF田島黎人(新2年)の決勝点によって高川学園が1-0で勝っている。

 A戦はスピード感、強度の高い攻守の中で30分間を終了。高川学園は24分に右サイドから崩してMF林晴己(新2年)が決定的なシュートを打ち込み、28分にもFW福地優雅(新3年)が相手DFの背後へ抜け出したが、いずれも長崎総科大附GK梶原駿哉(新3年)の好守に阻まれて得点することができなかった。

 長崎総科大附はインターセプトを得意とするDF藤田和也(新3年)と187cmの大型FW吉岡樹生(新3年)が最終ラインの中央でCBコンビを結成。前線から精力的にプレッシングをかけ、中盤ではMF田中翼(新3年)らがボールを拾うなど、守備は安定して無失点で終えた。

 長崎総科大附は今回の練習試合で新2年生のFW牧田陽太(新2年)やFW岩見海斗(新3年)らが奮闘。エース候補のFW国吉シントク(新3年)が離脱中の中、チーム内競争を激しくしている。今年、主将を務める藤田は「新2年生の子とかも特に前線は相手にプレッシャーに行ってくれている。下級生が頑張ってくれている分、自分たち3年生もそういうところで競争を高めていかないとチームも強くならないと思います」とコメント。各選手の競争心が高まってくることを歓迎した。

 藤田は昨年、ボランチのポジションでレギュラーを務めて全国高校選手権も経験。主将となった今年は立場が変わったが、「(主将は)大変ですけれども、周りも気を遣ってというか、みんながリーダーシップを持ってやってくれている」とリーダーシップを持った選手の多さを喜ぶ。

 今年は練習中の私語をなくすこと、また「小嶺先生とかコーチ陣に言われる前に行動すること」を意識しているという。それによって、チームが良い空気感の中でトレーニングできるように心がけている。

 加えて、「今年は小嶺(忠敏)先生も言うように、去年の練習でやっていたこと以上のレベルでやっているので、それに応えられるように、それを試合で活かせるように意識して行こうという話をしています」。藤田はチームメートを鼓舞するようなタイプではない。その中で周囲とコミュニケーションを取りながら、チームがどうすれば好転するのかを考え、課題と感じている試合中の声の回数も増やそうとしている。

 選手権全国大会では後半終了直前の2失点によって丸岡高(福井)に逆転負け。前回の高川学園との練習試合も3-0からひっくり返されている。それだけに、「逆に負けていても逆転できるチームにしていきたいです」ときっぱり。そして、今年の目標については、「今年はメンバ―的にも良い選手がたくさんいるし、選手権では絶対に全国のてっぺんを獲りたいと思っているので、練習をしっかりとして、みんなで声を掛け合いながら一戦一戦大事に戦っていきたいと思っています」と意気込んだ。

 後輩たちのためにプリンスリーグ九州へ昇格することも使命。副主将のMF一宮優斗(新3年)ら他のリーダーたちと声を掛け合いながらチームのレベルを引き上げ、大目標を達成する。 

長崎総合科学大附高の副主将を務めるMF一宮優斗


(取材・文 吉田太郎)

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