新型コロナウイルスの大流行でほとんどのリーグ戦がストップしたサッカー界。この影響は、バロンドールなどの個人賞にも及びそうだ。スペイン『マルカ』が伝えた。

　世界中で感染者が急増する新型コロナウイルス。中でもイタリアやスペイン、アメリカなどでは陽性反応が後を絶たず、全世界の感染者は100万人を超えたことが報告されている。各国は緊急事態宣言を発令し、外出禁止など市民の生活も制限された状況だ。

　当然サッカー界も影響を受けており、3月中旬からほとんどの国でリーグ戦が中断。今夏予定されていたEUROやコパ・アメリカ、オリンピックも延期となった。5月からの再開を目指すリーグも多いが、終息のめどが立たない状況に先行きは不透明。ベルギーでは、ジュピラーリーグがシーズン途中で中止する方針を固めつつある。

　試合が行われないことを受け、各個人賞の発表も不透明な状況だ。『マルカ』は、毎年12月に発表される『フランス・フットボール』主催の個人賞、バロンドールも大きな影響を受けると指摘した。

　通常、11月に世界中のジャーナリスト193名が投票し、年間最優秀選手を決めるバロンドール。同紙は「現在から11月までに、多くの試合が再開されることはないだろう。そして1月、2月の試合しかない状況で、どのように勝者を決めるのだろうか?」と疑問を呈した。

　1956年にスタンリー・マシューズが初代受賞者となってから、バロンドールは毎年のように発表されてきた。世界で最も名誉あるサッカー選手の個人賞としての地位を築いており、昨年はリオネル・メッシが史上最多6度目の栄誉に輝いている。同紙は「9月に発表される『FIFA ザ・ベスト』と同じ状況」とし、従来通りの選考は難しいだろうと予想した。

　一方、ヨーロッパ・ゴールデンシューの状況は「シンプル」とし、現在の欧州リーグで得点王であるラツィオFWチーロ・インモービレに贈られる可能性が高いとしている。