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南野の適正は“プレミアで最も誤解されるポジション”? 地元メディアが指摘

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今冬からリバプールに加入したFW南野拓実

 FW南野拓実リバプールで成功できるのか。地元メディア『リバプール・ドットコム』が「南野拓実がジェルダン・シャキリディボック・オリギが陥ったリバプールでの落とし穴を回避する方法」と題し、生き残っていくための適正ポジションなどを指摘している。

 同メディアは、1月に725万ポンド(約10億円)で加入した南野について「リバプールが近年行ってきた移籍ビジネスの中でも、最も賢明な1つとして高く評価された」とレポート。その上で「南野の加入はリバプールのリクルートにおける新たな未来を象徴している」とし、「(スポーツディレクターのマイケル・)エドワーズを通じたデータ主導の獲得の存在は十分に文書化されており、日本代表選手はクラブの移籍方針における、そうしたインテリジェンスを意味している」と、リバプールのスカウティング能力を肯定的にとらえている。

 さらにクラブが過去に獲得した選手たちの中で「ユルゲン・クロップ監督の期待を受けなかった選手を思い出すのは難しい」と振り返り、南野は「比較的リスクの低い契約になっており、すぐに結果を期待せず成長するための時間が与えられている」立場であると説いた。

 南野はリバプール加入から、ここまで公式戦7試合に出場。主に3トップの中央やサイドでプレーしている。同メディアがリバプールの中で南野に適していると見るポジションは、FWロベルト・フィルミーノが務めるセンターFWのようだ。

「24歳の南野は、マージーサイドの新加入選手の中で最も難しい仕事をしなければならない。近年フィルミーノはセンターFWの役割を自分のものにしており、他のプレミアリーグのストライカーと比較できないものになっている」

「このブラジル人は点と点を結びつけ、アタッキングサードで攻撃を機能させる能力があるため、クロップのシステムには欠かせない存在となっている。ただ、代役を立てるのが非常に困難な選手でもある」

 同メディアはリバプールにおけるセンターFWの難しさを指摘する一方で、「リバプールのボスは、南野にはその役割を効果的に果たすことができる資質がいくつかあることを何度も示唆してきた。イギリスに到着して数日後に行われたマージーサイド・ダービーで(南野を中央に配置して)ディボック・オリギを左サイドにシフトさせたことは、南野の能力に自信を持っていることを表している」と日本代表FWの将来性に言及している。

 また、前線でパスを引き出す多さなど、南野とフィルミーノの類似点を挙げつつ、「フィルミーノや南野のような選手の数字に注目するのは、彼らの貢献度の全体像を表していないことが多い。リバプールの9番がリーグのライバルファンから最も誤解されているFWの1人なのは、ある程度の理由がある」と、リバプールでは“偽9番”として周囲を生かす特殊なポジションであると説明。そして「南野がフィルミーノの後釜にふさわしいことは、オフ・ザ・ボールの動きと、数字には表れにくい攻撃の意識によって最もよく示されている」と2人のプレースタイルを重ね合わせている。

 クロップ監督は南野を獲得した際に「タクミは非常に素早く、賢い選手だ。彼はボールを持っていても、持っていなくても勇敢だね。他の選手のために全力を尽くしてくれる」と期待を込めて語っていた。

 同メディアは「南野は明らかに、先発3トップの怪我の影響で頻繁にポジションを変えるオリギやシャキリのようなローテーションFWと同じだとは見なされていない」と主張。生きる道がはっきりと示されていることを強調した。

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