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ブンデス初の陽性、20歳DFが語る新型コロナの脅威「僕はスポーツ選手。それでも苦しんだ」

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闘病生活を振り返ったDFルカ・キリアン

 パダーボルンに所属するU-21ドイツ代表DFルカ・キリアンは先月、ブンデスリーガ1部の選手で初の新型コロナウイルス感染が確認。ドイツサッカー連盟(DFB)公式ウェブサイトのインタビューで闘病生活を振り返り、早期のシーズン再開に警鐘を鳴らした。

 現在20歳のキリアンはドルトムント下部組織育ちのセンターバック。昨夏に同クラブの2軍から1部昇格を果たしたパダーボルンに移籍すると、昨年9月末の第6節、バイエルン戦で1部デビュー。チームは残留争いに巻き込まれるも、今年1月の離脱まで公式戦14試合にフル出場し、充実したプロ選手としての初シーズンを過ごしていた。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大を受けアンゲラ・メルケル首相がドイツ全土での外出制限を要請した3月13日に、キリアンはブンデスリーガ1部初の選手として陽性が確認されることに。それから1週間以上、看護婦である母に看病されながら実家で闘病。インタビューでは「今はすっかりよくなっているよ!」と回復をアピールする若手だが、疾病についてはこのようにも振り返った。

「僕はスポーツ選手でフィットネスもよかった。それでも本当に苦しかった。なので基礎疾患のある人は危ないんだ。だからみんなに呼びかけたい。政治家や医師たちの指示に従ってほしい!お互い距離を取って、衛星を大切にして、ものすごく用心深くいてほしい!」

 早めのシーズン再開の可能性について、自身の見方を述べている。

「もちろん、そうできれば、試合は無観客で開催しなければいけなくても、僕ら選手たちやファンも喜ぶだろう。ただ、実際にプレーするのは危険が退くまで待つべきだと思う。自分は体験したから言えるけど、この疾病はまったく笑い事にはならない」

 また、インタビューでは東京オリンピックが1年延期となったことについても問われた。

「五輪は今年の開催が見送られたとニュースで伝えられたとき、もちろん僕も悲しんだね。U-21代表チームとともに僕も東京でプレーできるかもしれない、ととても期待していたのでね。でも延期は中止ではないし、2021年には参加できるためにすべてを尽くしたい」

 今はすっかり回復した様子のキリアンだが、若いアスリートでも感染し、軽症で済まないこともあるとのこと。彼の体験談も、また一つの教訓となってほしい。

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