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コロナ禍真っ只中での完全移籍移行…アントワープSDが三好康児を買い取った理由を説明

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アントワープが三好康児の買い取り理由を明かす

 新型コロナウイルスが直撃するベルギーで、アントワープは先月、買い取りオプションを行使し、三好康児と2023年までの契約を締結。同クラブのスベン・ジャックSD(スポーツディレクター)は、その決断について地元紙『DeMorgen』で語った。

 三好は昨夏に川崎フロンターレからの買い取りOP付きのレンタルでアントワープに加入。移籍したのは昨年8月後半と遅かったことや当時はケガを抱えていたことから、指揮を執るラースロ・ベレニ監督からの信頼を完全に勝ち取れず、サブ起用が続いていた。シーズンの中断時点まで、結局公式戦15試合の出場(3ゴール)を記録し、先発は5試合にとどまっている。

 一時は現地メディアでも完全移籍移行を懐疑する見方も浮上していた三好だが、クラブはコロナ禍真っ只中に買い取りOPを行使。ジャックSDは「クライシスのサッカーへの影響は大きい。我々にとっても同じだ。だから、補強に関しては様子を見るのが最も筋が通った対応だろう」と前置きした上でこのように続けた。

「だが、この特別なケースに関しては3月31日までにオプションを行使するべきだったんだ。総合的なパッケージ、つまりサラリーや違約金など条件は受け入れられたし、コウジの年齢やクオリティーにおいても妥当だったため、我々はそうする決断を下した」

「そういった意味で、昨シーズンは上手く交渉できたことに満足している。クラブ間のオプションのほとんどはより遅い時点に行使されるものだが、この取り引きに限ってはオプションを早く行使しなければならなかった。ほかのクラブも必ずそうするようになると思うよ」

 三好は足首の負傷でシーズン中盤、昨年11月末から今年1月末までの約2か月間も離脱。ジャックSDはその期間について「彼も辛かっただろう」と語る一方で、「ピッチに立てば彼のパフォーマンスに十分満足できていた。ケガをしていなかったら、さらに良いシーズンを過ごせたはずだ。コウジは決して怠惰ではないし、攻撃にアクセントを与える上、技術を持ち合わせているだけではなく、守備も理解しているからね」と称賛した。

 同SDはまた三好の獲得はアジア市場を狙っているためではないと強調。「彼がコスタリカ人でもルクセンブルク人でも日本人でも関係ない。我々はいずれにしてもこのディールを成立させるつもりだった。コウジはまだ若く、今後の成長余地が大きいことを確信している」と語った。

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