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ロナウド、新型コロナ禍で感動の手紙「もう歩けないと言われた私は日本でW杯優勝を果たした」

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サポーターに手紙を送ったロナウド

 元ブラジル代表FWロナウド氏が、会長を務めるバジャドリーのソシオ(クラブ会員)に感動の手紙を送ったことが話題となっている。

 ロナウド氏は新型コロナウイルス禍で外出を禁じられているバジャドリーのソシオ2万2000人に激励の手紙を送った。その手紙には現役時代、二度にわたって右ひざじん帯を断裂し、約3年のリハビリを終えて2002年日韓ワールドカップを勝ち取ったエピソードが記されている。ロナウド氏は、どんな苦境にあっても光は見つけ出せることを説いたのだった。

「親愛なるクラブ会員へ。数週間前から、この自宅謹慎と悪いニュースが続く難しい時期に、どうやってあなたとコンタクトを取るかを考えていました。そうして、この手紙を送ることに決めたのです。自分が書き記したことを受け止め、愛情を感じてくれることを願っています。私の家からあなたの家へ。私の家族から、あなたの家族へ」

「私たちは物理的には離れています。が、かつてないほどつながっているのだと、私は確信しています。今、私たちは共感のもとにつながっているのです。一致団結の精神、責任、慈愛がそこにあるのです。私たちは私たちのために、私たちが愛している人たちのために、私たちが知らない人たちのために、もう私たちととはいない人たちのために家にとどまっているのです。私たちは助け合いながら、結束を強めているのです」

「フットボールは私に多くのことを教えてくれました。その中でも多くを占めているのが、克服する、ということです。私が初めてひざに大怪我をしたとき、再びプレーすることはできない、それどころかもう歩くことすらできない、と私に言った人たちがいました。まるで彼らが、自分の人生を奪い去ろうとしているように感じたものです。私は自分の限界を定められてしまいました。しかし、だからこそ、そうした意見を変えるため、自分の望みを叶えるために闘ったのです。3年にも及ぶリハビリは本当に厳しいものでしたが、ピッチ上で、ボールを蹴ってこそ感じられるものを再び手にしようと努力し続けました」

「そうしてあの瞬間が、私のキャリアの中でも象徴的な出来事が訪れたのです。2002年、私はブラジル代表として日本でワールドカップ決勝に臨み、ドイツ相手に2ゴールを決めました。ブラジルにとっては通算5回目の世界制覇であり、私にとっては完全復活を意味した優勝でした」

「あなただって後ろを振り返れば、その人生を通して何度も立ち上がり、何度も闘いに打ち勝ってきたことを思い出せるはずです。不可能を可能にするために、あなたが今のあなたであるために闘ってきたことを」

「この手紙があなたに届いたのは、私の人生における選択の一つがプセーラ(バジャドリーの愛称)であったためです。それは、私が選択したことです。私だって夢中になっているのです。あなたと同じく、早く私たちのホームに戻りたいと願っています。目を閉じれば、ファンで一杯のソリージャ(バジャドリー本拠地)が浮かび上がります。その情熱が私を突き動かしています。ピッチの外にいても、私はすべての挑戦に打ち勝つためのモチベーションにあふれています。そして個人的なことを言わせてもらえば、私がこの家族に加わったのはあなたより後のことですが、私に寄り添ってくれることに感謝をしています」

「どうか元気で。私たちはいつも一緒です。力強く、この状況を乗り越えていきましょう」
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