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傑出した先輩たちに続くか。「収めて、決める」桐光学園の186cmFW庄司朗

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桐光学園高の186cmFW庄司朗はプレッシャーの中で一つひとつ結果を残していく。

[2020シーズンへ向けて](※桐光学園高の協力により、アンケート形式で取材をさせて頂いています)

 昨年のインターハイ王者・桐光学園高(神奈川)が今年も全国タイトルを獲るためには、昨年同等の堅守、そしてこの大型ストライカーの爆発が必要だ。

 FW庄司朗(3年)は186cmの長身と豊かな心肺機能の持ち主。「自分の武器は高さを生かしたヘディングとゴールに向かう泥臭いプレーです」と語る庄司の最前線で見せる空中戦の強さや、懐の深いボールキープは新チームの強みにもなっている。

 前線にFW西川潤(現C大阪)や、自身にとって“ライバル”だというFWラナイメアー祈安(現UDオリヴェイレンセU19)のいた昨年は、先発を奪取するまでには至らなかったが、インターハイ決勝などの厳しい試合を経験。その中で、ポストプレーや競り合いの部分で自分の間合いや感覚を掴めるようになったという。

 期待値が大きい分、コーチ陣から厳しい言葉を受けることは少なくない。それでも、豪快ヘッドで決めるゴールなど、ポテンシャルの高さは元福岡DFの鈴木勝大監督も認めるもの。本人は今年、攻撃の起点としての役割を果たすことに加えて得点数増加、特にチームを勝利へ導くようなゴールを誓う。

「(FW大迫勇也のように)前線で収めて、点を決めれる選手になりたいです」というFWは、そのためにクロスへの入り方やゴール前の冷静さという課題改善に取り組んでいく。近年、FW小川航基(現磐田)や西川という傑出した点取り屋を輩出している桐光学園。期待の大型FWは今年、先輩たちと比較されることは間違いないだろうが、そのプレッシャーに屈することなく一つひとつゴールを積み重ねていく。

 新型コロナウィルス感染症の影響で、桐光学園は5月末日まで休校措置を延長。チームの練習や公式戦から遠ざかっている。庄司は「チームの練習や試合ができないことで、試合感覚の部分が落ちていないか心配です。自宅練習では、いつ再開しても動けるように、走り込みや基礎の練習をしています」。千葉のJSC CHIBAから点取り屋たちに憧れて桐光学園へ進学した“大器”。今できることを続けながら、爆発の時を待っている。

(取材・文 吉田太郎)

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