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“偶然”の連鎖で生まれた伝説ボレー…アシストのロベカルが元レアル指揮官に「あのパスは酷かった!」

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CL決勝で伝説のボレーを決めたジネディーヌ・ジダン

 2001-02シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)決勝でレアル・マドリージネディーヌ・ジダン氏が決めた決勝ボレー弾は、今なお語り継がれる伝説のゴールとなっている。

 その得点をアシストした元同僚のロベルト・カルロス氏が欧州サッカー連盟(UEFA)のインタビューで同シーンを振り返った。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えている。

 決勝が行われたのは2002年5月15日。レアルはレバークーゼンと1-1で迎えたハーフタイム直前に勝ち越しゴールを奪った。前半45分、左サイドのR・カルロス氏が前レアル監督のサンティアゴ・ソラーリ氏とのパス交換から駆け上がり、左足で高く浮かせたクロスを供給。落下地点にいた現レアル指揮官のジダン氏が左足で合わせ、見事なボレーシュートを叩き込んだ。

 苦し紛れに蹴ったような自身のクロスについて問われたR・カルロス氏は「人々は『酷いパスだった』と言うが、私は彼らに『酷いか?』と言い返す。完璧だったし、その位置で十分な高さだった。それが彼の左足に当たったんだ」と回想。「ジダンは素晴らしいゴールを決めたが、あのパスがなければあんなに完璧なクロスは出せなかっただろう。あのパスは最悪だったよ!」と、その前のシーンに触れている。

「ソラーリが私に送ったパスは、ピッチ外の誰かを狙っているように見えた。とても悪いものだったよ。そのパスは上から来て、相手選手とは2メートルくらい離れていた。そして彼よりも速く走ってボールに追いついた。もし彼が足を伸ばしていたら私は怪我をしただろうが、私の動きは速かった」

「自分がボールをトラップしていたら、奪われていたかもしれない。ボールがバウンドしたので、(ダイレクトで)クロスを送ることにした。ジズーがいることすら知らなかったが、右を見ると白いユニフォームを着た選手がいたんだ」

「他に選択肢はなかった。ボールを見ていて、振り向くと相手に取られてしまう。だから周囲をよく確認することはできなかった。私は走っていて誰かが来るのが見えたので、中央にクロスを送ったんだ。そこにいたのが、世界最高プレーヤーの1人だった」

 R・カルロス氏は「(ソラーリ氏の)パスが悪かったし、私のクロスも多少は悪かった。不思議なゴールだったよ」と述べ、「ジズーのゴールは最近、フランスサッカー界でチャンピオンズリーグ決勝の最も美しいゴールに選ばれたね」と締めくくった。

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