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飯塚高の後輩が明かす、松本FW村越凱光の高校時代と“ハンパない”一面

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飯塚高から松本山雅FCへ新加入したFW村越凱光

 ゲキサカではプロ入り1、2年目選手の高校時代を知る後輩たち(現役高校生プレーヤー)に対して、プロでの活躍が期待されている先輩プレーヤーの高校時代についてインタビュー。彼らのピッチ内、ピッチ外で“ハンパなかった”一面や意外な一面とは?

 今回は飯塚高(福岡)から松本山雅FCへ新加入したFW村越凱光だ。村越は神奈川出身。福岡の新興勢力・飯塚へ進学して戦術眼、インテリジェンスの部分を磨き、ストロングポイントのドリブルをどんどん“尖らせた”。鋭いドリブルから左足シュートを打ち込む村越は全国大会出場こそないものの、チームを福岡上位へ導く原動力に。そして、同校にとって初となるプロ入りを勝ち取った。

 その村越の高校時代について、1学年後輩で10番のプレーメーカーMF宮川開成(3年)と村越の13番を受け継ぐフィニッシャー、MF坂野翔(3年)、そしてポゼッションでも貢献するGK竹内諒馬(3年)が教えてくれた。(※飯塚高の協力により、アンケート形式で取材をさせて頂いています)

―村越先輩の“ハンパない”と感じたところについて教えて下さい。
宮川「(公式戦が終わり)他の3年生が引退していく中、村越先輩は朝練や午後の練習に参加して自分たちに教えてくれました」
坂野「練習や試合にストレッチポールを持参して、人一倍体のケアを行っていたり、ゴミが落ちていたらすぐ拾いに行ったり、周りを見る力が凄かったです」
竹内「どんなキツイ練習の後でも僕が自主練をしていたら1対1やPK、フリーキックで『勝負しよ』って誘われて夜のマッサージをかけていつも勝負をしていたんですが、どの種類の勝負をしても圧倒的なテクニックと駆け引きでいつも負けていたことです」

―彼を見て驚いた試合はある?
宮川「去年の県リーグ後期の九州国際大学付属高校戦でのハーフウェイライン付近から超ロングシュートを決めたところです。誰もが予期せぬようなところからのシュートで、彼のゴールへの執着心とそれを決めれるだけの能力を見た時に、僕を含めて観戦してた周りの人たち全員が彼の凄さを思い知らされました」
坂野「かいが(凱光)君が2年生の時の東福岡戦です。3年生が追い越しても自分でドリブルを続けてシュートまで行く姿が何回もあり、『自分が何とかする』という気持ちが強くてエースストライカーという感じが凄くしました」
竹内「去年のインターハイの九国戦です。後ろから相手の背後に蹴られたロングボールを持ち前のスピードで相手センターバックを抜き去り、ノーバンウンド、ダイレクトボレーでゴールを決めたこと。プロの試合などを見ていてもあんなにも予想外で凄いと思うゴールは見たことがなかったです」

―彼が隠れて努力している姿を知っていれば教えてください。
竹内「毎日、当たり前のように自主練をみんなが帰った後も最後までやっていたことやフィジカルメニューの中に1kmを10本走るというメニューがあるんですが、たまに設定タイムに間に合わなかった時などは練習が終わった後に1人で走り込んでいたりしていました」
坂野「引退した後でも1人で朝練のところまで来て、近くにある坂道でダッシュをしていました」
宮川「オフの日の朝、学校へ行く前に朝早い時間から1人でシュート練習や走りこみなどをやっていました。午後も外出せずにご飯の時間までずっとボールを蹴っていたことです」

―ピッチ外の彼について。
坂野「ピッチ外では、後輩など関係なくみんなとコミュニケーションを取っていて、点呼終わりなどによく部屋に来てくれて一緒にゲームなどをやってくれるとても優しい先輩でした」
竹内「寮ではとても後輩のことを可愛がってくれて、よく自分たちの部屋に来てゲームをしたり、話を聞いてくれたりしていました。その時のかいが(凱光)君は試合中に見せる猛獣のような雰囲気とは全く別で、優しくて頼れる兄貴的な感じの人でした」
宮川「最高学年に上がるまではやんちゃで学校生活も良いとは言えなく、悪く言うとサッカーだけやってたみたいな人だったんですけど、自分がキャプテンとなり、みんなを引っ張っていくという立場になった時には自覚を持ち、今までとは別人かのようにピッチ内、ピッチ外共に僕たちの模範となるような人に変わっていきました」

―村越先輩へのエールを。
竹内「プロ1年目でこれまでとは違う環境で大変なことがたくさんとあるとは思いますが、かいが(凱光)君が活躍している姿をテレビで見れる事を期待しているので頑張って下さい!」
宮川「慣れない環境で苦労することもあると思いますが、最後まで自分を信じて、今までやってきたことに自信を持ってプロの世界でも頑張ってください。応援しています」
坂野「プロという世界は厳しいと思いますが、持ち味の負けず嫌いを発揮して、誰にも負けずに強烈な左足でトップアスリートまで登り詰めてください」

―先輩へ向けた誓い。今年の意気込みを。
宮川「選手権では村越先輩達をこえて福岡県優勝できるように頑張ります。個人としてはゴールにつながるスルーパスを出してチームに貢献できるように頑張ります」
坂野「選手権で優勝することです。まだ飯塚が成し遂げていない福岡チャンピオンという目標を達成して、飯塚の名を今より世に広げたいと思います。今後の意気込みはかいが(凱光)君みたいにここと言う所で得点を決めて、チームを助けられるような選手になりたいです」
竹内「個人としては去年までかいが(凱光)君がゴールを取ったり声を出してみんなを鼓舞してたりしたように、僕はゴールを守りチームを勝利に導きたいですし、チームとしては先輩達が積み上げた歴史を塗り替え、福岡県を制覇し、さらなる上の世界で飯塚高校の名前を全国に轟かせたいと思います」



GK竹内諒馬


(取材・文 吉田太郎)

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