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前橋育英FW中村草太は抜け出し武器に先輩FW飯島陸と同じ選手権得点王・日本一へ

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前橋育英高FW中村草太はタイミングの良い抜け出しからゴールへ迫るストライカー

[2020シーズンへ向けて](※前橋育英高の協力により、アンケート形式で取材をさせて頂いています)

 目標の先輩ストライカーと同じ結果を残す――。前橋育英高のFW中村草太(3年)は、今年の目標について「選手権得点王」「選手権優勝」を掲げている。これは、目標とする先輩FW飯島陸(現法政大)が高校3年時に達成した成績だ。

 飯島は17年度の全国高校選手権初戦(対初芝橋本高)で1試合4得点。流通経済大柏高(千葉)のFW大前元紀(現群馬)が07年度大会で記録して以来の快挙で大会をスタートすると、続く3回戦(対富山一高)でも、後半アディショナルタイムに劇的な決勝点を叩き出した。そして、準決勝(対上田西高)でも2得点。大会得点王に輝き、チームを初の日本一に導いた先輩と中村には似ている部分がある。

「(飯島先輩は)自分とあまり身長が変わらないが、抜け出しのタイミング、決定力が高く、自分も目標にしている」という中村の強みも鋭い抜け出しや推進力。昨年、初先発したプリンスリーグ関東・東京Vユース戦で初ゴール(同点ヘッド)を記録した中村はその後、インターハイ予選で2試合連続2ゴールを挙げたほか、選手権予選決勝でも個での突破から決勝点に繋がるシュートを放って優勝に貢献した。献身的な守備も含めて信頼を掴み、インターハイ、選手権の全国大会も先発出場を果たしている。

 本人も昨年一年間で「抜け出しのタイミング」の成長と、強みを公式戦で発揮できたことを実感。一方で、決定力が足りなかったと考えている。チームはインターハイ、選手権でいずれも無得点に終わって初戦敗退。インターハイの青森山田高(青森)戦で放った決定的なヘッドなど中村にもチャンスはあったが、決めることができなかった。

 2年生だったとは言え、大舞台で期待に応えられなかった昨年。結果に飢えていることは間違いないだろう。今年こそはコンスタントにゴールを決め、タイガー軍団を必ず勝利へ導かなければならない。

 新型コロナウィルスの影響によって、前橋育英は5月末まで休校予定。できることは限られているが、中村は「(取り組んでいるのは)チームとしてやっている体幹トレーニング。普段からやっているが、こういう時だからこそゆっくりと時間をかけて、改めて基礎からやっている」という。今はしっかりと土台を作り、再開後に結果を残し続けて選手権へ。そして、得点王・日本一という目標に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)

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