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「成長が凝縮された」宿敵相手の無失点勝利。前橋育英DF大野篤生は難しい時期をまた乗り越えて目標達成へ

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DF大野篤生は今年、前橋育英高の守備の柱へ

[2020シーズンへ向けて](※前橋育英高の協力により、アンケート形式で取材をさせて頂いています)

 前橋育英高DF大野篤生(3年)が自身のベストゲームに挙げるのは、昨年度の選手権群馬県予選準決勝・桐生一高戦だ。6連覇を狙う王者・前橋育英とU-17ワールドカップ日本代表のストライカー・FW若月大和(現シオン)を擁する桐生一とのビッグマッチ。先発起用された大野は80分間を無失点で終え、1-0の勝利に貢献した。最大の難関を乗り越えた前橋育英は続く健大高崎高戦も大野らの集中した守備によって1-0で勝利。6連覇を達成した。

 大野は桐生一戦について「何度かゴール前まで行かれるシーンはあったが、落ち着いて対応することができ、無失点に抑えることができた」と振り返る。そして、「上手く行かない日々を乗り越えたからこそ出せたパフォーマンスだった。成長が凝縮された1試合だった」とその勝利を喜んだ。

 U-17ワールドカップでオランダ相手に2得点を奪っている若月を完封。それも準決勝はDF相原大輝(現日本大)、決勝はDF松岡迅(現法政大)がそれぞれ大学受験で不在という中で残した結果だった。特にプリンスリーグ関東でも対戦するライバル・桐生一戦の勝利は大野にとって大きな自信となったはずだ。

 大野は昨年の一年間について、「パフォーマンスがなかなか上がらなかったり、怪我をしたりで苦しいシーズンだった」と分析する。その中でも上手く行かない理由を見つけ、サッカーに対する姿勢を見直す時期にすることができた。結果、試合へ臨むメンタリティーが向上。それが、桐生一戦での好守に繋がった。

 主にCB、そしてボランチやSBでもプレーする大野にとって、対人守備は自信を持っている部分。「状況が悪くても距離を取ったり、縮めたりしながら自分の優位な状況に持ち込んで突破させない」ことを意識して守っている。加えて、フィードの精度やヘディングの強さも印象的なDFだ。

 今年、大野は前橋育英のサッカー部長。キャプテンのMF熊倉弘貴(3年)とともに大所帯をまとめる立場だ。新型コロナウイルスの影響で地元開催のインターハイが中止となり、先が見えない中で全員がモチベーションを維持できるのかという悩みがある。それでも、昨年一年間、苦闘の中でメンタリティーの部分を向上させた大野は、熊倉弘貴やライバルだというMF櫻井辰徳(3年)とともにチームメート全員を目標の選手権日本一へ向かわせて、達成することを目指していく。

 憧れは青森山田高(青森)から大阪体育大を経て山口、神戸へとステップアップしたCB菊池流帆だ。「圧倒的なフィジカルから繰り出される高打点のヘディングやボール奪取能力、カバーリング、また、チームに勢いを与える闘争心を持つセンターバックの鑑であると思う。自分もそうなりたい」と大野。毎試合安定したパフォーマンスを出し続け、攻守両面において活躍するということを自分自身に課している。昨年とは異なる形で難しい時期に直面しているが、その中で個人、チームとしてもまた成長を遂げて、選手権で日本一を実現する。

(取材・文 吉田太郎)

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