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英代表FWスターリング、“4人のスター”を例にサッカー界の人種差別を指摘

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 イングランド代表のFWラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)がサッカー界における権力構造の人種格差について声を挙げた。

 スターリングは8日、イギリス国営放送『BBC』の番組『ニュースナイト』に出演。アメリカで発生した黒人男性が警察官に殺害される事件を発端に世界中で反差別運動が巻き起こっている中、イングランドのサッカー界の権力のある地位を白人が占めていることに言及した。

「この問題について話す時がきた。公平性について語りたい。とりわけ僕のフィールドに関するものを」。

 プレミアリーグにいる選手500人のうち、約3分の1が黒人。ところがリーグの役員やコーチングスタッフを見渡すと、ほとんどが白人ばかりとなっている。スターリングは「黒人を代表してくれる人は多くないんだ」と思いを語る。

 こうした中、スターリングは「このような抗議運動が続く中、ただ一方的に話すだけでもいいかもしれないけど、もっとちゃんと議論をして、もっと考えを深めあっていければと思う」と述べ、「同時に大切なのは、団結して状況を変えるための解決策を見つけることだ。僕らは状況を変え、黒人を正しい地位に就かせるため、いくらでも話し合うことができる」と提案する。

 また元イングランド代表選手を例に挙げ、待遇の違いを描き出した。MFスティーブン・ジェラード、MFフランク・ランパード、DFソル・キャンベル、DFアシュリー・コール——。「彼らは最高峰の舞台で監督をするため、敬意をもって指導者バッジを授与されている。だが黒人の元選手2人に対しては、適切な機会が与えられていない」。ジェラードとランパードがすでにトップカテゴリの指揮官を担っているのに対し、キャンベルとコールはプロチームの監督を任されていないためだ。

 果たしてそれは本当に能力の違いだけによるものなのか。スターリングは「ここに欠けている部分があると思う」と人種の違いによるものだと指摘。「(反差別のパフォーマンスである)単に膝をつくだけでなく、人々にふさわしいチャンスを与えるべきだ」と述べ、振る舞いだけでなく実際の差別を解消していくことを求めている。

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