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地元ビーチサッカーチームのサポート受けた“大津の心臓”MF藤井瑛斗。砂上トレ効果で攻守両面の活躍を

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大津高の“心臓”MF藤井瑛斗

[2020シーズンへ向けて](※大津高の協力により、電話取材をさせて頂いています)

 “公立の雄”大津高(熊本)の主将、FW半代将都(3年)は新型コロナウイルスの影響による活動休止期間にチームメートたちが“日本一の自主練習”に取り組んでくれたことに感謝していた。「日本一の集団になって全国制覇」を掲げる大津の選手たちは、練習環境が限られている中でもそれぞれが自分と向き合って1日の24時間をデザイン。目に見えるほどの肉体強化やプレー面の成長を果たして6月の練習再開を迎えたようだ。

 昨年からボランチのレギュラーを務める“大津の心臓”MF藤井瑛斗(3年)も休校期間中、チームのトレーニングメニューに欠かさず取り組み、この3か月ほどでベンチプレスの数値を15kgアップ。元々、攻撃的なMFで大津進学後に、守備やバランス感覚を評価されてボランチに転向した藤井は中盤でのハードワーク、ボール奪取、セカンドボールの回収を武器に欠かせない存在になっている。そのMFは活動休止期間中、チームから指示されたトレーニング以外にも独自の取り組みを実行していたという。

 藤井は、いずれも大津OBでビーチサッカー日本代表歴を持つFP松岡翔太坂田淳監督が所属するビーチサッカーチーム「アヴェルダージ熊本BS」へ練習参加。父・勝洋さんの紹介もあって、アヴェルダージ熊本BSが練習環境確保に協力してくれたのだ。藤井は自宅から自転車で20分ほどの位置にあるビーチコートに弟とともに通い、感染予防対策をしながら朝8時から2時間ほどボールを蹴り続けた。

 砂上では足も取られるし、ボールコントロールも土や芝のグラウンドと大きく異なる。「最初の頃は(体力面で)キツイし、ボールを上げるのが難しくて……」と苦笑。それでも、プレーのコツを教えてもらいながら、練習を続けたことで「ジャンプ力とか上がったと思います。体幹なども少し強くなった気もしています」と実感するようになった。

 多い時は週の大半、ビーチコートに通っていたが、緊急事態宣言後はアヴェルダージ熊本BSもチーム活動を停止。それでも、自主練習でのコート使用を勧められたという。大津がWEB授業をスタートした後は土日だけになったが、結局、藤井は5月末まで砂上トレーニングを継続。練習参加当初、アヴェルダージ熊本BSの坂田監督が選手たちへ向けて話していた言葉「『この期間があったからみんな成長した』と言えるように頑張って行こう」や大津の平岡和徳総監督が常に口にしている言葉「どれだけ前を向いて頑張れるか」を胸に、藤井も砂上で「成長した」と言えるような日々を過ごした。

 目標である全国制覇のチャンスの一つだったインターハイ中止のショック、悔しさはもちろんある。だが、切り替えて努力したことは無駄ではない。小中学生時代を過ごしたアスフィーダ熊本のコーチに「太もも超太くなったね」と言われたというように、目に見えるほどの変化も。また、アヴェルダージ熊本BSから「いつでも遊びに来て」と送り出された藤井は、新たな絆を得ることもできた。家族や地域のサポートに感謝し、結果で恩返しするつもりでいる。

 藤井の背番号はOBの谷口彰悟や車屋紳太郎(ともに川崎F)が大津時代に背負っていた8番。エイトの名を持つ藤井にとっても愛着のある番号だ。これから、偉大な先輩たちのようなプレーヤーに成長していくことができるか。チームを陰で支えていた昨年から、「今年はバランスも取りつつ、(昨年不足していた)ゴールも意識するようになりました。チームの勝利が大事なんですけれども、しっかりと結果は自分の中で求めていきたいと思っています」というのは主軸としての決意の表れ。今後も、負けたくない相手として名を挙げる東福岡高MF上田瑞季主将(3年)らライバルたちに負けない日々を過ごし、攻守両面でチームに貢献して目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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