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デフフットサル男子日本代表新監督にフットサル界の“カリスマ”藤井健太氏が就任

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提供:日本ろう者サッカー協会

日本ろう者サッカー協会は20日、デフフットサル男子日本代表新監督に、元フットサル日本代表として活躍した藤井健太氏に決まったことを発表した。昨年11月、スイスで行われたワールドカップを指揮した川元剛前監督の後任を探していた。

藤井氏は、1996年からフットサルの日本代表戦士として活躍。2004年の世界選手権、2008年のワールドカップでともに日本代表のキャプテンとしてチームをけん引したカリスマ的存在だ。日本ろう者サッカー協会は複数の候補者の中から検討し、世界一を目指すために、これまでの実績を考慮して、藤井氏に打診した。

藤井氏は現役時代、デフフットサル女子日本代表・山本監督とチームメイトで、山本氏が率いる女子日本代表合宿に招かれたこともある。聴覚障がい者との会話に不可欠な手話などのコミュニケーションについては今後、身につけていくことになるが、藤井氏自身、「世界一を目指す」と語っており、チームを勝利に導くことと同様に、コミュニケーション術もどん欲に学ぶことを期待できる。昨年11月のW杯では、アジア予選で準優勝し、メダル獲得も期待されてのぞんだが、本大会は10位に終わった。世界との経験値の差を痛感させられた。種目は違うが、13年間日本代表として戦った藤井氏の経験値も代表チームに注入してほしい、との希望が見える。

藤井新監督は協会を通じてこう明かした。

「『日の丸』を背負い世界と戦える機会を与えてもらえたこと嬉しく、そして感謝しています。世界一を獲る上で、日本のフットサルスタイル、どういう戦い方をしていけばいいのかという事は考えている最中です。
ただ言えることは、常に日本の魂、和の心を大切にする。国を背負い、日本のために戦ってくれる選手をはじめ、スタッフ、協会、ファンの皆さま、そして関係者の方々と強く結束をし、日の丸の誇りを胸に戦います。そして、太陽のように明るいニュースを、勇気と笑顔と感動を届けられるように。皆さまから愛され、応援してもらえる代表になりたいと思ってます」

新型コロナウイルスの収束のメドが立っていないため、始動のタイミングは未定だが、これまで以上に男女が一体となり、デフフットサルの世界一を目指していく体制ができあがった。

《プロフィール》
▼生年月日:1976年8月3日
▼出身地:奈良県
▼選手歴
2005年 – 2007年 PREDATOR URAYASU FUTSAL CLUB
2007年 – 2009年 バルドラール浦安
2009年 – 2011年 ペスカドーラ町田
2012年 – 2013年 湘南ベルマーレフットサルクラブ
2013年 – 2015年 ペスカドーラ町田

▼日本代表歴
1996年 第3回FIFAフットサル世界選手権 東アジア予選
1999年 第1回アジアフットサル選手権大会(マレーシア)
2000年 第2回アジアフットサル選手権大会(タイ)
    第4回FIFAフットサル世界選手権 アジア予選
2002年 第4回アジアフットサル選手権大会(インドネシア)
2003年 第5回アジアフットサル選手権大会(イラン)
2004年 第6回アジアフットサル選手権大会
    (兼FIFAフットサル世界選手権大会・アジア予選/マカオ) 準優勝
    第5回FIFAフットサル世界選手権 出場 ※キャプテン
2005年 第7回アジアフットサル選手権大会(ベトナム) 準優勝
2006年 第8回アジアフットサル選手権大会(ウズベキスタン) 優勝
2007年 第9回アジアフットサル選手権大会(自国開催) 準優勝
2008年 第10回アジアフットサル選手権
    (兼FIFAフットサルワールドカップ・アジア予選/タイ) 3位
    第6回FIFAフットサルワールドカップ 出場 ※キャプテン

▼指導歴
2017年 – 2019年 ポルセイド浜田(F2リーグ)テクニカルアドバイザー
興國高等学校(選択授業/フットサル・外部講師)

▼資格
日本サッカー協会フットサルB級ライセンス
日本サッカー協会サッカーC級ライセンス
さらにフットサルの普及のため、各地方でクリニックなどを行なっている。

(取材・文 林健太郎)

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