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初回PCR検査結果は24日公表へ…一部“再検査”報道も「陽性が疑わしいわけではない」

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 Jリーグは23日、今月18〜21日にかけて選手・チームスタッフに実施していた初回の新型コロナウイルス統一検査の結果を24日午後に公表する方針を示した。各クラブ協力のもと、対策本部内に設置している「Jリーグ検査センター」が主体となり、3000人以上を対象にPCR検査を実施していた。

 Jリーグは同日、検査センターの委託業者として2社を選定したこともあわせて発表。オペレーションやコンサルティング、緊急時対応を『株式会社シーユーシー』に、検査業務の設計・企画を『株式会社シーユーシー・アイデータ』に委託した。前者は大手医療情報サービスを運営する『エムスリー株式会社』の連結子会社で、後者はそのグループ会社にあたる。

 村井満チェアマンは23日の理事会後会見で、PCRセンター設置の経緯を振り返った。

 きっかけとなったのは5月22日に行われたNPBとの連絡会議。専門家答申が「従前のトーンからニュアンスが変わった」のを受け、29日の日程発表までにプロトコル整備を迫られた。村井チェアマンは22日から29日までの期間を「どの検査体制なら行けるのか1週間で目処を立てないといけない。葛藤と不安と焦りがあった1週間だった」と振り返る。

 そこで上記の2社が浮上。その背景を「さまざまなところからのプロポーザルをいただいたが、3000人規模を消化していくところがなかなか見当たらなかった。また唾液検査も当時……といっても数週間前ですが、キャパシティがなく悩んでいたところで、この会社との出会いがあった」と説明し、「日本では検査に対する第一人者の一つだと思っている」と太鼓判を押した。

 委託先の選定に際しては専門家からも助言を受け、エビデンスに基づいた後押しをもらった様子。検査費用の総額は「非公表」だが、世間で一般に行われている検査での1人あたりの価格と同程度だと明かし、透明性にも配慮した村井チェアマンは「多額な費用にはなるが簡単に値締めができるものはない」と述べた。検査費用はJリーグが負担し、今後は他のスポーツ団体にもノウハウを共有していくという。

 なお、多くのJクラブが検査結果を受け取った23日には「一部の選手が再検査の必要がある」として、練習を中止するチームも出たと一部で報道された。このことで、すでに陽性者が出たのではないかという疑念も生まれていたが、これは初めての検査運用で起きた「プロセス上の手違い」によるものだったという。

 環境整備プロジェクトリーダーの藤村昇司氏が経緯を説明。藤村氏によると、一部検体では「プロセスの中で何回かマシンを通さないとはっきりしないことがある」という中、先立って陰性の判定が出た検体の情報のみがセンター側からJクラブに伝達され、受け取ったクラブが「残りはひょっとしたら陽性なのではないか」というアクションに繋がってしまったのだという。

 したがって、一部検体結果の伝達が遅れたからといって「陽性が疑わしかったり、行動が規制されることはない」と藤村氏。正式な検査結果は24日午後にも明かされる模様だ。

(取材・文 竹内達也)
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