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シャルケ、重役テニース氏が辞任…自身経営の食肉処理場でのコロナ大型クラスター発生で批判沸騰

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 シャルケのクレメンス・テニース監査役会会長がついに同クラブでのすべての役職から辞任。6月30日、クラブが正式に発表した。

 26年前にシャルケの監査役会に招へいされ、2001年からはその会長を務めてきた現在64歳のテニース氏は、同クラブの経営陣で最も影響力を持つ中心的人物。そんな同氏が30日に開催された会議で自身の辞任を表明した。

 決断の背景には同氏が設立者の1人であり経営者である食肉処理のテニース・ホールディングのギューターズロー工場での新型コロナウイルス感染症の集団感染の発覚がある。1500人を超える従業員の陽性反応が確認され、6月24日にはギューターズロー地区を中心に人口約64万人が住む地域の学校や保育施設の閉鎖を決められていたところだ。

 シャルケのサポーターに限らずドイツサッカー界全体から昨年にもアフリカ人に対する人種差別的発言で批判が集まっていたテニース氏だが、今回の食肉処理場での大型クラスターの発生で、季節労働者の住居や労働環境の悪さが露呈し、周囲からの不満が爆発。先日、チームがフライブルクとのアウェー戦に臨んでいた間にも本拠地に1000人ほどのサポーターが同氏の辞任を求める抗議デモに参加していた。

 なお、コロナ禍の影響による深刻な財政難も報じられるシャルケだが、今シーズン後半戦は1勝6分け10敗と9ポイントしか獲得できないまま、順位を5位から12位まで落としてフィニッシュ。7月1日に予定される記者会見では今度は競技面における重大な発表が待っているかもしれない。

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