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[関東]感謝の開幕戦、「純粋な競争」明治大では異例のルーキー4人がベンチ入り

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[7.5 関東1部第1節 明治大1-0駒澤大 龍ケ崎フィールド]

 JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦1部が5日に開幕。昨年度の優勝校である明治大駒澤大を1-0で下し、白星発進を決めた。

 当初は4月4日に開幕するはずだった前期リーグだが、新型コロナウイルス感染拡大防止のために延期。しかし全国的に前期リーグが中止となる中で、関東リーグは流通経済大のグラウンドなど、茨城県内の会場で集中的に行うことで開催にこぎつけた。

 試合会場の管理も徹底された。選手たちの会場入りは専用のバスで行われ、ロッカールームの使用も禁止。消毒はゴールポストに至るまで徹底された。しかし異例の状況下だが、スタートを切れたということは何よりのこと。栗田大輔監督も「いろんなスポーツ界が中止となっている中で、大学サッカーがやれるのは有り難いこと」とまずは感謝を語る。

 明治大の選手たちも自粛期間中は自宅待機となっていた。練習場に帰ってきたのは6月に入ってから。全体練習の許可が下りたのも6月中旬で、今でも「公共交通機関に乗らない」「(練習場のある)八幡山から出ない」といった感染予防策を徹底している。

 そんな中でもチーム内には「純粋な競争」がみられるという。今年は例年の明治大にはない1年生の複数人が早い段階でAチームに振り分けられている。そのため開幕戦からGK久保賢也(1年=大宮U18)、DF村上陽介(1年=大宮U18)、MF田中克幸(1年=帝京長岡高)、FW太田龍之介(1年=岡山U-18)の4人がベンチ入りし、村上と太田は途中出場で大学リーグデビューを飾った。

 卒業後すぐにJ1でいきなりレギュラーを掴むMF瀬古樹(横浜FC)やMF安部柊斗(FC東京)らを擁した昨季は、大学タイトルを総なめにする歴史的なシーズンを過ごした。ただ彼らが抜けても遜色ない、それ以上の戦力の充実度が見られることも、近年の明治大の特徴となっている。栗田監督も「しっかりと競争してくれればチーム力も上がる」と更なる戦力の底上げに自信をみせる。

 開幕戦は前半19分にFKのこぼれ球を詰めたFW小柏剛(4年=大宮ユース/札幌内定)のゴールによって1-0で勝利。小柏は「去年より進化した明治をみせたい」と意識を高めた。今年も始まった22試合の長丁場の戦い。早くもJ1クラブへの内定者5人が発表になっている紫紺軍団が、今年もリーグの中心にいることは間違いない。

(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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